四日市の文化財

市で進めている政策

▶四日市市文化財保存活用地域計画策定協議会

保存から活用へ 文化財の未来を考える

平成31年4月に改正文化財保護法が施行され、「文化財を保護する」ことに加えて「文化財を活用する」ことに力点が置かれるようになってきました。過疎化や少子高齢化などを背景に、文化財の滅失や散逸などが緊急の課題となってきており、これを防止する目的の改正です。
貴重な文化財を後世まで残していくために、人々の関心を文化財に集め、多くの人にその価値を知ってもらう。そのためにさまざまな形で文化財の活用を図り、多くの人がその存在を知り地域の誇りとなることで、有形文化財は守られ、無形文化財は担い継がれていきます。移り行く時代の中での文化財の在り方について考えてみませんか。

市内には指定・登録文化財が154件

市内には国指定11件、県指定32件、市指定65件、計108件の指定文化財があり、国登録などを含めると154件になります。(令和元年10月)
県指定有形民俗文化財の大入道山車(昭和51年3月31日指定)は、市制施行100周年記念事業で生まれた市のマスコットキャラクター「こにゅうどうくん」のモチーフになるなど、本市を代表する文化財となっています。四日市萬古焼(平成5年8月3日指定・認定)や日永うちわの製作技術(平成30年3月22日指定・認定)は、優れた伝統製作技術が評価されて市指定無形文化財になっています。

文化財保護法が改正されて

文化財保護法が改正されたことにより、(1)都道府県による文化財保存活用大綱の策定、(2)市町村による文化財保存活用地域計画の作成、などを推進することが求められています。
市町村が作成した地域計画が国に認定されれば、現在、その都度文化庁の許可が必要となっている現状変更手続きが、届け出のみで行えるようになります。国指定文化財を活用しやすいよう市町村への権限の移譲を推進する今回の法改正は、保護中心から保存と活用の両立への大きな転換となるのではないかと考えられています。

文化財保存活用地域計画

文化財保存活用地域計画
改正文化財保護法により、市町村による文化財保存活用地域計画の作成が制度化されました。これは各市町村での目標や取り組みの内容を記載した、文化財の保存・活用に関する基本的なアクション・プランになります。
この計画を作成することで、将来的なビジョンや具体的な事業などの実施計画を定めること、地域住民の理解・協力を得ることで地域社会総がかりで取り組むこと、まちづくりや観光などの行政分野とも連携すること、未指定文化財を含む幅広い文化財の積極的な保存・活用を推進することなどが期待されます。
この計画は令和2年度から令和3年度にかけて作成し、令和4年度からの実施を予定しています。文化財に新たな価値を見出す積極的な活用について考えていきます。

 
市内の文化財一覧(抜粋)

文化財一覧

(広報よっかいち 令和元年(2019)10月上旬号より抜粋)