Q. ホームセンターで果樹苗を買いましたがなかなか大きくならず 実も付きません。
A.果樹は実を付けるまで数年を要します。
モモクリ3年カキ8年というように、果樹には実を付けるのに最低必要な期間がありますから植えてすぐとはいきません。とくに苗木は輸送の都合で根を小さな玉に圧縮しています。植え付けの際には、根を水に浸し土を取って広げてください。驚くほど広がります。根の広がりを予想して大きく穴を掘って、元肥を混ぜた土壌に根が伸びやすいように大きく広げて植え付けてください。
Q. 1年おきにしか実がなりません。
A. 摘蕾します。
実がなりすぎると栄養不足になって翌年の実付きが悪くなります。花が咲いたら1枝に雌花2個を残して他の蕾を摘み取ります(摘蕾:てきらい)。または、小さな実の時に思い切り落とすと毎年大きな実が採れます。
Q. 小さい実しかできません。
A. 摘蕾します。
7月に1枝に1果にします。葉が5枚以下の弱小枝は全て取り除きます。上向きの果実は日焼けしやすいので、下向きか横向きの果実を残します。こうすることで、毎年安定して大きな実が収穫できるようになります。
Q. 実が青いうちに落ちてしまいます。
A. 害虫の被害か生理落下です。
柿の実が落ちるのは、害虫によるものと生理落果があります。
カキノヘタムシによる落果は、柿の実のヘタだけ枝に残して落果します。6月上旬と7月中下旬頃の2回、消毒をします。
生理落果は、柿の実のヘタも含めて落果します。生理落果の原因としては受粉が不十分な場合が多いのですが、実のなりすぎ、日照不足、肥料の過不足によっても落果は助長されます。摘蕾と摘果を適正に行いましょう。肥料の場合は特に窒素肥料の与えすぎに注意します。日照不足は、なるべく日当たり(特に樹冠内に日光が入るように)を確保できるように、剪定時に気を付けます。
Q. 実が歯抜けになってしまいます。
A. 花穂整形します。
全ての花が咲いて実になると養分が分散するため、味が悪い小粒のブドウになってしまい、また、花ぶるいと呼ばれる生理落果(自然に果実が落ちてしまうこと)が多発します。開花直前の5月中旬頃に、花穂整形と言って、先端の方を3~4㎝程度残して、他は取り除きます。
Q. 種なしブドウはどうやってつくるのですか。
A. ジベレリン処理します。
多くは最初から種がないのではなく、栽培の過程でジベレリンという植物ホルモンを使用することで種なしにしています。ジベレリン処理は、巨峰などの場合、1回目は満開時~満開3日後、2回目は満開10~15日後に、デラウエアの場合、1回目は満開予定約14日前、2回目は満開10日後に行います(品種によって時期が異なります)。1回目は種なしにするため、そして2回目は果粒を肥大化させるためです。
Q. デラウエアの1回目のジベレリン処理の時期がわかりません。
A. 葉の枚数で判断します。
デラウエアの場合、1回目は満開予定約14日前に処理します。満開時は目で見て分かりますが、その14日前というのはどう判断すれば良いか戸惑うかもしれません。新梢(新しい枝)の葉が9~11枚展開した頃が満開予定約14日前ですので、葉の枚数で判断してください。
Q. ツルが伸びて絡み付いてしまいます。
A. 摘芯します。
キウイの枝は放っておくとツル状に伸びて、他の枝や棚に巻きついてしまいます。6月中旬頃に、結果部位から10数節上で摘芯します。さらに副梢が伸びて巻きつき始めたら、再度巻きつき部分を摘芯します。
Q. 摘蕾のやり方を教えて下さい。
A. 3月下旬頃に行います。
開花直前の3月下旬頃に行います。上向きの蕾を落とし、横向きや下向きの蕾を残します(全体の蕾の量の70~80%取る)。葉芽のある部分の蕾を残します。主枝、亜主枝の先端は全部摘蕾します(葉は残す)。花粉のない川中島白桃、浅間白桃、一宮白桃、白桃などは上向きの蕾を軽く落とす程度としほとんど摘蕾しません。生理落下の多い清水白桃、黄金桃などは、全体の蕾の量の半分程度摘蕾します。
Q. 収穫適期がわかりません。
A. 色で判断します。
果実の果軸に近い部分が、緑が抜け、赤色またはクリーム色になった頃です。早すぎると甘みが少なく、おいしくありません。適期に収穫するととても甘く格別です。
Q. 植えて何年にもなるのに実が付きません。
A. 虫害が考えられます。
新芽をケムシ、アオムシが食べ尽くす食害と思われます。青く大きな虫、黒い虫、オレンジ色の虫などが多数発生します。害虫防除をしてください。農薬は注意書きのカンキツ類の欄の倍率で薄めてください。
Q. 幹に小さな穴があき、木くずが押し出されています。
A. カミキリムシの被害です。
カミキリムシの幼虫の被害です。カミキリムシの幼虫は樹、枝の中心部の柔らかいところを食べています。園芸用キンチョールを穴へ注入してください。 また、幹に直接塗布する農薬を5月頃に塗布して、カミキリムシが卵を産むのを防いでください。