仕事、家庭生活、地域活動、個人の自己啓発などにかける時間の割合は、年代によっても家族構成によっても一人ひとり違います。
「ワーク・ライフ・バランス」とは、誰もがさまざまな働き方や生き方に挑戦できる機会があり、子育てや介護が必要な時期など、それぞれがおかれた状況に応じて、多様で柔軟な働き方ができる状態のことをいいます。
「バランス」という単語が使われていますが、仕事か仕事以外かどちらかを選ぶとか、50:50でバランスをとるというものではありません。
メリハリのある仕事を行うことで仕事以外の生活にゆとりが生まれ、ゆとりある生活を行うことでメリハリのある仕事が生まれる、これがワーク・ライフ・バランスです。
ワーク・ライフ・バランスのポイント
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生産年齢人口※の減少と高齢者の増加
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※15〜64歳までの年齢人口のこと
長時間労働と低い生産性
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共働き世代の増加と家庭形態の変化
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人口減少時代における「明日への投資」
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仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)レポート2009より抜粋
公益財団法人 日本生産性本部 労働生産性の国際比較2009年版より抜粋
【残業が多く、生産性が低い日本】
日本は、主要先進国と比べて長時間労働者の割合がとても高い。一方、労働者の時間あたりの生産性は先進7カ国で最下位、OECD加盟30カ国中第20位。
長時間労働者(週49時間以上)の割合![]() |
OECD加盟諸国の時間当たり労働生産性 (2015年/35カ国比較) ![]() |
【女性社員が出産を機にやめてしまう】
育休を利用せずに就業を継続する割合は少しずつ減少しているが、育休を利用して就業を継続する割合は少しずつ上昇している。一方で、出産を機に退職する割合も上昇しており、結果として出産後も継続して就業している女性の割合はほとんど変化していない。
子供の出生年別第1子出産前後の妻の就業経歴 |
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【夫の家事関連時間】
6歳未満の子供を持つ夫の家事・育児関連時間は、主要先進国と比べて最も短い。
6歳未満の子どもを持つ夫の家事・育児関連時間(1日当たり,国際比較) |
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【共働き世帯の増加】
昭和55年以降、共働き世帯は増加し、平成9年以降は共働き世帯が片働き世帯を上回っている。
共働き等世帯数の推移 |
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四日市市次期総合計画策定にかかる人口・経済指標推計報告書参照
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30年間で生産年齢人口は2万6千人も減少、老年人口は3万1千人も増加
ワーク・ライフ・バランスの取組を次の3つのポイントで整理すると・・・
(1) 両立支援や柔軟な働き方の促進
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(2) 業務の効率化や長時間労働の是正
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(3) 従業員の心身の健康保持
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従業員の定着 (離職率の低下) |
優秀な人材の確保 (採用) |
従業員の満足度や 仕事への意欲向上 |
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コスト削減 | 生産性や売り上げの 向上 |
企業イメージや 評価の向上 |
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記事/アドレス | |
データ 1 | 平成27年版厚生労働白書 - 人口減少社会を考える - 図表1-4-7 長時間労働者(週49時間以上)の割合 http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/15/backdata/01-01-04-007.html |
データ 2 | 労働生産性の国際比較 2016 年版 公益財団法人 日本生産性本部 http://www.jpc-net.jp/intl_comparison/intl_comparison_2016_press.pdf |
データ 3 | 男女共同参画白書 平成28年版 I−3−4図 子供の出生年別第1子出産前後の妻の就業経歴 http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h28/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-03-04.html |
データ 4 | 男女共同参画白書 平成27年版 I−3−6図 6歳未満の子供を持つ夫の家事・育児関連時間(1日当たり,国際比較) http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h27/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-03-06.html |
データ 5 | 男女共同参画白書 平成28年版 I−3−1図 共働き等世帯数の推移 http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h28/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-03-01.html |
データ 6 | 厚生労働省 我が国社会保障制度の構成と概況 http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hokabunya/shakaihoshou/dl/07.pdf |