○四日市市都市計画まちづくり条例

平成19年12月21日

条例第52号

目次

第1章 総則(第1条―第3条)

第2章 都市計画決定手続(第4条―第11条)

第3章 都市計画提案手続(第12条―第17条)

第4章 地区まちづくり構想の策定と地域・地区別構想の策定(第18条―第23条)

第5章 雑則(第24条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、都市計画法(昭和43年法律第100号。以下「法」という。)第2章第2節の規定により行う都市計画の決定等に関し必要な事項を定め、本市が行う都市計画における公正、透明な手続と市民参加の機会を確保し、もって本市にふさわしい土地利用の適正化と魅力あるまちづくりに寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例における用語の意義は、法及び都市計画法施行令(昭和44年政令第158号。以下「令」という。)の例による。

2 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 市民 次に掲げるものをいう。

 本市の区域内に住所を有する者

 本市の区域内に事務所又は事業所を有する法人

 本市の区域内に存する事務所又は事業所に勤務する者

 本市の区域内に存する学校に在学する者

(2) 事業者 法第29条第1項の許可を要する開発行為を行おうとする者、建築物の建築又は工作物の築造を行おうとする者及び建築物の建築を伴わない開発事業(墓地の設置、駐車場の設置、土石の採取、森林の伐採、資材置場の設置等)を行おうとする者をいう。

(3) 土地所有者等 都市計画の決定又は変更の提案(以下「都市計画提案」という。)の対象となる区域(国、地方公共団体、独立行政法人又は地方独立行政法人の所有している土地で公共施設の用に供されているものを除く。)の土地に係る所有権又は建物の所有を目的とする対抗要件を備えた地上権若しくは賃借権(臨時設備その他一時使用のため設定されたことが明らかなものを除く。)を有する者をいう。

(関係者の責務)

第3条 市民及び事業者は、この条例の制定目的を理解し、都市計画マスタープラン(法第18条の2第1項の規定に基づき定める都市計画に関する基本的な方針をいう。以下同じ。)に掲げる土地利用に関する基本方針を理解した上で土地利用に関する計画を立案し、自己の持つ権利を行使するに当たり、土地基本法(平成元年法律第84号)第6条に規定する基本理念を尊重するとともに、これに従わなければならない。

2 市は、都市計画マスタープランに掲げる土地利用に関する基本方針にのっとり土地利用調整を行い、その過程及び結果を市民に示すよう努めるものとする。

第2章 都市計画決定手続

(都市計画決定手続)

第4条 市が行う都市計画の決定手続は、次条から第11条までに定めるところによる。

(都市計画原案の作成)

第5条 市は、都市計画の決定又は変更をしようとする場合には、都市計画の原案を作成するものとする。

(公聴会の開催等)

第6条 市は、都市計画の決定案を作成する場合には、前条に定める都市計画の原案をもとに、市民の意見を聴く機会として公聴会を開催するものとする。

2 前項の規定にかかわらず、都市計画の決定又は変更の内容が軽微なものについては、説明会の開催によって公聴会の開催に代えることができる。

3 市は、公聴会を開催しようとするときは、公聴会を開催する日の2週間前までに次の各号に掲げる事項を公告しなければならない。

(1) 都市計画の原案の種類、名称、位置及び区域

(2) 都市計画の原案の閲覧場所

(3) 公聴会の開催の日時及び場所

(4) 公述人の申出に係る書面の提出期限及び提出先

(5) その他公聴会の開催に関し必要な事項

4 公聴会において意見を述べることを希望する者は、公述人として意見を述べることができる。

5 公聴会を開催する日の前日において前項の規定により意見を述べることを希望する者がいないときは、説明会を公聴会に代えて開催するものとする。この場合において、説明会の開催をもって公聴会を開催したものとみなすことができる。

6 市は、公聴会において公述人が述べた都市計画の原案に対する意見を整理し、特に支障があると認めた場合を除き、当該意見に対する市の考え方を公表するものとする。

7 公聴会における公述人の申出、選定及び傍聴人その他公聴会の開催に関することについては、規則で定める。

(地区計画等の決定案の作成手続)

第7条 前条の規定にかかわらず、法第16条第2項の規定に基づき都市計画に定める地区計画等の決定案を作成する場合には、地区計画等の原案を作成の上、次条及び第9条の規定によりこれを提示し、意見の提出の機会を設けるものとする。

(地区計画等の原案の提示方法)

第8条 市は、地区計画等の決定案を作成しようとするときは、あらかじめ、次の各号に掲げる事項を公告し、地区計画等の原案に当該地区計画等を決定し、又は変更する理由書を添えて、当該公告の日の翌日から起算して14日間縦覧に供するものとする。

(1) 地区計画等の原案の種類、名称、位置及び区域

(2) 地区計画等の原案の縦覧場所及び縦覧期間

(意見書の提出方法)

第9条 法第16条第2項に規定する土地の所有者及び利害関係人は、前条の公告の日の翌日から起算して14日以内に、地区計画等の原案に関する意見書を市に提出することができる。

(都市計画の決定案の作成)

第10条 市は、第6条に規定する公聴会で提出された意見又は前条の規定により提出された意見を参考に、必要に応じ都市計画の原案又は地区計画等の原案に修正を加え、都市計画の決定案を作成するものとする。

(都市計画の決定手続)

第11条 市は、前条の規定により作成された都市計画の決定案を、法第17条の規定により縦覧に付した上で、法第19条第1項の規定により四日市市都市計画審議会の議を経て、同条及び法第20条の規定に従い、必要な処理を行うものとする。

(一部改正〔平成23年条例37号〕)

第3章 都市計画提案手続

(都市計画提案者)

第12条 法第21条の2に規定するもののほか都市計画を提案できるものは、第19条第1項の規定により認定された団体とする。

(一部改正〔平成25年条例13号〕)

(都市計画提案区域の規模)

第13条 令第15条の規定に基づく都市計画提案ができる一団の土地の区域の規模は、次の各号に掲げるとおりとする。

(1) 法第8条第1項第3号に規定する高度地区又は高度利用地区、同項第4号に規定する特定街区の区域の面積 2,000平方メートル以上

(2) 前号以外の都市計画の区域の面積 5,000平方メートル以上

(一部改正〔平成23年条例37号〕)

(適合すべき基準)

第14条 法第21条の2の規定に基づく都市計画提案を行おうとするものは、当該提案区域の周辺環境等に配慮するとともに、次の各号に掲げる基準に適合した都市計画の素案を作成しなければならない。

(1) 法第13条その他法令の規定に基づく都市計画に関する基準に適合するものであること。

(2) 四日市市都市計画マスタープラン全体構想(第3条第1項に定める都市計画マスタープランのうち四日市市議会基本条例(平成23年四日市市条例第1号)第10条第2項第5号の規定により議決を受けた全体構想をいう。以下「都市計画マスタープラン全体構想」という。)その他本市の土地利用の方針に適合するものであること。

2 前項の提案を行おうとする場合には、土地所有者等に十分な説明を行うとともに、土地所有者等の3分の2以上が当該提案に同意し、かつ、同意した者が所有するその区域内の土地の地積と同意した者が有する地上権又は借地権の目的となっているその区域内の土地の地積の合計が、その区域内の土地の総地積と地上権又は借地権の目的となっている土地の総地積との合計の3分の2以上となっていなければならない。

(一部改正〔平成23年条例22号〕)

(都市計画提案手続)

第15条 法第21条の2の規定に基づく都市計画提案を行おうとするものは、市に対し都市計画に関する情報の提供を求め、都市計画提案に係る内容等について事前相談をすることができる。

2 都市計画提案を行おうとするものは、都市計画の素案その他規則で定めるものを市に提出しなければならない。この場合において、市は、都市計画の素案を公表するものとする。

3 第1項の規定は、三重県に対し都市計画の提案を行おうとする場合に準用する。

(都市計画提案の内容について都市計画の決定又は変更が必要な場合の処理)

第16条 市は、前条第2項の規定により提出された都市計画の素案等について、都市計画の決定又は変更の必要があると判断したときは、第2章に定める手続を行うものとする。

2 市は、前項の手続が終了した場合は、都市計画提案を行ったものに通知するとともに、法第20条の規定による告示の際に、都市計画を決定し、又は変更する必要があると判断した理由を添えるものとする。

(都市計画提案の内容について都市計画の決定又は変更が不要な場合の処理)

第17条 市は、都市計画の決定又は変更の必要がないと判断したときは、四日市市都市計画審議会に当該計画提案に係る都市計画の素案を提出してその意見を聴取するものとする。

2 市は、都市計画提案が、都市計画の決定又は変更の必要がないと判断をした旨及びその理由に、前項の規定により聴取した意見を添えて都市計画提案をしたものに通知するものとする。

第4章 地区まちづくり構想の策定と地域・地区別構想の策定

(地区まちづくり構想)

第18条 地区まちづくり構想とは、都市計画マスタープラン全体構想に則し、当該地区に住所を有する者等(以下「住民等」という。)が土地利用のあり方その他地区のまちづくりの目標を定め、もって当該地区におけるまちづくりを推進することを目的に策定する構想をいう。

(地区まちづくり組織の認定)

第19条 市は、地区まちづくり構想を策定し、又は第21条第1項に規定する都市計画マスタープラン地域・地区別構想の実現に向けた取組を行う団体で、その設立の目的がこの条例の目的に則しており、次の各号に掲げる要件全てを満たすものを、地区まちづくり構想の策定又は地域・地区別構想の実現に向けた取組を行う組織(以下「地区まちづくり組織」という。)として認定することができる。

(1) 地区まちづくり構想に係る地区の区域が定まっていること。

(2) 構成員が地区の住民等で構成され、おおむね当該地区の区域全体から参加していること。

(3) 運営に必要な事項が、会則、規約等で定まっていること。

(4) 前各号に掲げるもののほか、市長が必要と認めた要件を満たすものであること。

2 前項に定める地区まちづくり組織の設立手続等については、規則で定める。

3 市は、地区まちづくり組織が第1項各号の要件を満たさないと認めたとき又は地区まちづくり組織の活動がこの条例の目的若しくはその会則、規約等に反していると認めたときは、当該地区まちづくり組織の認定を取り消すことができる。

(一部改正〔平成25年条例13号〕)

(地区まちづくり構想の策定)

第20条 地区まちづくり組織は、地区まちづくり構想を策定し、市長に提出することができる。この場合において、あらかじめ当該地区内の住民等を対象とする説明会の開催など、十分な意見の聴取を行わなければならない。

2 地区まちづくり組織は、構想策定に際し市に対し必要な情報の提供、専門家の派遣その他必要な支援を依頼することができる。

(一部改正〔平成25年条例13号〕)

(地域・地区別構想の決定案の作成)

第21条 市は、前条第1項の規定により提出された構想が、都市計画マスタープラン全体構想に則し、地区の土地利用を含めたまちづくりに資するものであると認めたときは、当該構想を基礎とし、都市計画マスタープラン地域・地区別構想(第14条第1項第2号に定める都市計画マスタープラン全体構想の中で地域別構想と位置付けられた地域単位でのより詳細な計画をいう。以下「地域・地区別構想」という。)を策定することができる。

2 市は、前項に定める地域・地区別構想の決定案の作成に当たり、必要に応じ地区まちづくり組織と協議を行うものとする。

3 市は、地域・地区別構想の決定案を作成したときは、法第17条の規定の趣旨にのっとり、当該決定案を縦覧に付し、意見書の提出の機会を設けるものとする。

(一部改正〔平成25年条例13号〕)

(地域・地区別構想の策定等)

第22条 市は、前条の規定により作成された地域・地区別構想の決定案を、法第19条第1項の規定の趣旨にのっとり、四日市市都市計画審議会の議を経て、地域・地区別構想を策定するものとする。

2 市は、地域・地区別構想を策定したときは、その旨を告示するとともに、地区まちづくり組織に通知するものとする。

3 地区まちづくり組織は、住民等、まちづくりに関し経験と知識を有する団体、行政機関等と連携を図り、地域・地区別構想の実現に向けて取組を継続的に行うものとする。

(一部改正〔平成23年条例37号・25年13号〕)

(地域・地区別構想の効力)

第23条 市は、前条の規定により、地域・地区別構想を策定したときは、当該構想を第14条第1項第2号に定める本市の土地利用の方針として取り扱うものとする。

2 市、市民及び事業者は、策定された地域・地区別構想の実現のための適切な土地利用をはじめとするまちづくりに努めるものとする。

第5章 雑則

(委任)

第24条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行について必要な事項は、市長が別に定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成20年1月1日(以下「施行日」という。)から施行する。

(経過措置)

2 施行日前に第18条に規定する地区まちづくり構想を策定する団体として設立された団体であって、第19条に規定する要件を満たすと認められるものは、同条の規定により認定された地区まちづくり構想策定委員会とみなす。

(四日市市地区計画等の案の作成手続に関する条例の廃止)

3 四日市市地区計画等の案の作成手続に関する条例(昭和59年四日市市条例第32号)は、廃止する。

(平成23年4月28日条例第22号)

この条例は、平成23年5月1日から施行する。

(平成23年12月28日条例第37号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成25年3月26日条例第13号)

(施行期日)

1 この条例は、平成25年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日前に改正前の四日市市都市計画まちづくり条例第19条第1項の規定により地区まちづくり構想策定委員会として認定された団体は、改正後の四日市市都市計画まちづくり条例第19条第1項の規定により地区まちづくり構想の策定又は地域・地区別構想の実現に向けた取組を行う組織として認定された団体とみなす。

(四日市市景観条例の一部改正)

3 四日市市景観条例(平成19年四日市市条例第53号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

四日市市都市計画まちづくり条例

平成19年12月21日 条例第52号

(平成25年4月1日施行)

体系情報
第12類 設/第1章 都市計画
沿革情報
平成19年12月21日 条例第52号
平成23年4月28日 条例第22号
平成23年12月28日 条例第37号
平成25年3月26日 条例第13号