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2003 YOKKAICHI
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特集 新総合計画の策定
「総合計画」は市の今後のまちづくりの方向性を示す全体的な計画です。市では、平成23年度から始まる新たな総合計画の策定を進めています。本市がたどってきた歴史や、文化遺産、先人たちが築いてきた都市基盤などの既存ストックを生かすとともに、今後の社会経済状況を見通しながら、目指す都市像やまちづくりの理念などを検討してきましたが、このたび計画の第1次素案(基本構想・基本計画)がまとまりました。そこで、そのあらましを紹介します。
 国の推計によると、日本の将来人口は減少をたどり、高齢化が進む一方、社会を支える生産年齢人口(15歳〜64歳)は減少していきます。
 本市でも人口減少、少子高齢化が進み、人口は2015年の約31万7,000人をピークに減少し始め、2035年には65歳以上の占める割合が29.0%(3人に1人)となる一方で、生産年齢人口は64.6%(2010年)から59.7%(2035年)まで低下する見込みです。こうした中、都市としての活力を維持・向上させるためには、ビジネスや観光などを通じて、他地域や海外から人を呼び込み、交流人口の増加によるにぎわいづくりが必要です。さらに、産業再生などを図り雇用を維持・創出し、定住人口の増加を目指すことも大切です。

産業構造の進化で、経済成長の可能性向上を

 日本の今後10年間の経済成長率は、平均して1%台の低成長が見込まれています。
 本市では、石油化学や電子部品産業などが集積し、周辺には自動車や液晶・半導体関連など国際競争力の高い企業が多数立地するとともに、既存企業の研究開発機能集積も進んでいます。このように恵まれた環境を生かし、さらなる技術革新や生産性の向上を促進し、産業構造を一層付加価値の高いものに進化させていくことで、経済成長の可能性を高めていくことも大切です。
 本市は全国有数の工業都市として発展してきました。一方で、公害も発生し、市民・事業者・行政が一体となり環境改善に積極的に取り組んできました。こうした歴史や文化遺産、先人が築いてきた都市基盤などの既存の財産を、今後のまちづくりに有効に活用し、厳しい社会経済状況に柔軟に対応できるまちを目指します。
 まず、本格的な人口減少、少子高齢社会の到来に向けて、福祉や環境、災害対策などを充実させ安心して暮らせるまちを目指します。また、産業振興や都市イメージの向上、特色ある教育、文化・スポーツの振興などにより、元気と魅力あふれるまちを目指します。さらに、人と人とのつながりや地域コミュニティをより一層強化し、市民活動も積極的に支援できる環境を整備することで、人と人との絆を実感できるまちを目指します。
 以上のようなまちづくりを進めることで、市民の皆さんや事業者など、本市にかかわりを持つあらゆる主体が「住んで良かった」「住み続けたい」と実感でき、市外からも「訪れたい」「住みたい」と思ってもらえる、「みんなが誇りを持てるまち四日市」を実現していきます。
都市像を実現するための、具体的な施策を進める上で、まちづくりを5つの分野に分け、それぞれの観点から目指すべき方向を基本目標として位置付け、具体的な取り組みを推進していきます。
既成市街地や既存集落の有効活用を図ります
限られた資源の中で都市を維持するため、市街地の無秩序な拡散を抑制しつつ、臨海部においては、新たな都市活動の拠点としての活用を図るとともに、農村集落の生活環境維持を図ります。
農地、森林の保全を進めます
食料生産や環境保全などに重要な役割を持つ緑の資源を守っていきます。
環境先進都市を目指します
四日市公害の環境改善に取り組んできた経験を生かし、市民、市民活動団体、事業者などあらゆる主体が、さまざまな環境改善活動に取り組み、低炭素社会や循環型社会の実現に取り組みます。
 
臨海部コンビナート地区の持続的活用を進めます
空地を利用して、道路や緑地などの操業環境を整備するとともに、研究開発機能や新規産業の集積を図ります。
四日市の魅力再発見と滞在・体験型観光の
充実を図ります
地場産品や文化資源などの魅力を広く情報発信するとともに、コンビナートの夜景や酒蔵、窯元なども活用した新たな観光まちづくりを進めます。
自律的な暮らしを支える買い物ネットワークと
地産地消を進めます
定期市や中心市街地の再生を図るとともに、宅配や移動販売の促進を図り、高齢者などにとっても買い物しやすい環境づくりを進めます。
生涯を通じた社会参加が可能な環境を
整備します
就労と市民活動の機会を充実し、市民が生きがいのある豊かな人生を実感できる社会づくりを進めます。
 
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