○四日市都市計画事業末永・本郷土地区画整理事業に係る損失補償基準に関する規則

平成4年3月31日

規則第28号

〔注〕平成17年2月から改正経過を注記した。

目次

第1章 総則(第1条―第14条)

第2章 補償金の算定

第1節 補償の種類(第15条)

第2節 建築物移転料等(第16条―第24条)

第3節 営業補償(第25条―第27条)

第4節 その他の措置(第28条―第30条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この規則は、土地区画整理法(昭和29年法律第119号。以下「法」という。)第3条第4項の規定により、四日市市(以下「施行者」という。)が施行する四日市都市計画事業末永・本郷土地区画整理事業(以下「事業」という。)に伴って通常生ずる損失に対する補償(以下「補償」という。)の基準を定め、補償の適正を確保し、もって事業の円滑な遂行を図ることを目的とする。

(一部改正〔平成17年規則79号〕)

(定義)

第2条 この規則において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 建築物 土地に定着する物件のうち、屋根及び柱又は壁を有するもの並びにその一般的造作をいう。

(2) 工作物 門、塀、建築物の内外を問わず設置された光熱水設備、衛生設備、機械設備、営業用設備、造園設備その他これらに類するもので、建築物以外のものをいう。

(3) 動産 居住用家財、店頭商品、事務用什器、原材料、据付けをしていない機械器具、金庫その他これらに類するものをいう。

(4) 建築物等 建築物、工作物、動産及び立竹木をいう。

(5) 所有者 建築物等の全部又は一部について所有権を有する者をいう。

(6) 占有者 建築物等の全部又は一部について現に占有している者で、借家人、間借人及び建築物等の所有者と生計を異にする同居人等をいう。

(7) 移転等 移転又は除却をいう。

(8) 移転者 移転等を行う建築物等の所有者又は占有者

(補償額算定の時期)

第3条 損失の補償額は、契約締結のときの価格によって算定するものとし、その後の価格の変動による差額については、追加払いはしないものとする。

(補償契約の相手方)

第4条 補償契約は、移転者別に行うことを原則とする。

(損失補償の方法)

第5条 補償は、金銭をもってするものとする。ただし、施行者において必要があると認めた場合において、補償金の全部又は一部に代えて当該補償に係る工事の実施、施設若しくは物品の提供又は貸与する場合は、この限りでない。

(補償金の支払方法)

第6条 補償金は、移転者別に支払うことを原則とする。

2 前項の場合において、権利者間に別段の慣習又は合意があるときは、この限りでない。ただし、支払われる補償金の合計額は、この規則によって算出した額を超えてはならない。

3 補償金は、法第78条第5項の規定に該当する場合及び正当な債権者の判明しない場合は、供託するものとする。

(一部改正〔平成17年規則7号〕)

(補償金の支払時期)

第7条 補償金は、建築物等の移転等が完了したことを施行者において確認後に支払うことを原則とする。ただし、契約締結以後施行者が必要と認めた場合は、補償金の2分の1以内を限度として前金払いをすることができる。

(移転完了の認定)

第8条 移転者が、建築物等を事業の障害とならないよう移転等をしたときに、移転完了とみなすものとする。

2 移転者が施行者の設置した住宅に入居した場合は、当該住宅から退去し、施行者に明け渡したときに、移転完了とみなすものとする。ただし、移転者が当該住宅から退去することが確実であると施行者が判断した場合には、退去前であっても移転を完了したものとみなすことができる。

(事業施行によらない滅失の補償)

第9条 移転等を要請した建築物等が、災害その他事業施行によらないでその一部又は全部を滅失した場合の補償金は、次のとおりとする。

(1) 工事着工前にその全部が滅失した場合は、補償金は交付しないものとし、その一部が滅失した場合は、残部につき補償金を算定して支払うものとする。

(2) 工事着工後にその全部が滅失した場合は、工事の進捗割合に応じて補償金を算定して支払うものとし、その一部が滅失した場合は、工事の進捗割合及び残部の実情を考慮し、補償金を算定して支払うものとする。

(指示移転先と異なる移転)

第10条 施行者が指定した仮換地又は指示した移転先と異なる場所に移転した場合の補償金は、指定した仮換地又は指示した移転先までの認定損失額とする。

(補償金の返還義務)

第11条 移転者が補償金の一部を受け取った後、その義務を履行しなかった場合又は災害その他事業施行によらないでその一部又は全部を滅失した場合は、受け取った補償金の一部又は全部を返還しなければならない。

2 移転者が補償金の一部を受け取った後、法又は行政代執行法(昭和23年法律第43号)等により直接移転等を行った場合は、移転者は受け取った補償金の一部又は全部を返還しなければならない。

(一部改正〔平成17年規則7号〕)

(仮移転)

第12条 建築物等の移転を行う場合において、仮換地に障害があるため、移転を行うことができないにもかかわらず事業施行の都合により、当該建築物等の移転を行う必要がある場合は、関係者の承諾を得て仮換地以外の土地に仮移転を行うことができる。

(直接施行)

第13条 次に掲げる場合は、建築物等の移転等を直接施行することができる。

(1) 移転者の委託又は承諾があるとき。

(2) 所有権の確認ができないとき。

(3) 移転者の所在が不明なとき。

(規則に定めのない場合の措置)

第14条 この規則に定めのないもの又はこの規則により難いものについては、その実情に応じて適正に補償するものとする。

第2章 補償金の算定

第1節 補償の種類

(補償の種類)

第15条 補償金は、次表に掲げる項目に区分して算定するものとする。

補償項目

補償の内容

建築物移転料等

建築物の移転料

建築物の移転等に伴う補償金

工作物の移転料

工作物の移転等に伴う補償金

立竹木等の移転料

立竹木等の移転等に伴う補償金

動産の移転料

動産の移転に伴う補償金

仮住居等の使用に要する費用

仮住居の使用及び動産の一時保管に伴う補償金

家賃減収補償

家賃収入の減少に伴う補償金

改葬の補償

墳墓の改葬に伴う補償金

祭し料

宗教上の施設の移転等に伴う補償金

移転雑費

建築物等の移転に伴う雑費

営業補償

営業休止の補償

営業の休止及び仮営業所の設置に伴う補償金

営業規模縮小の補償

営業規模の縮小に伴う補償金

営業廃止の補償

営業の廃止に伴う補償金

その他の措置

仮換地の指定等に伴う補償

法第101条の規定による補償金

離職者補償

建築物等の権利者に雇用されている者の離職に伴う補償金

第2節 建築物移転料等

(建築物の移転料)

第16条 建築物の移転等が必要となったときは、通常これに要する費用を補償するものとする。

2 建築物の移転等に伴い、建築基準法(昭和25年法律第201号)その他の法令の規定に基づき必要とされる既設の施設の改善に要する費用は、補償しないものとする。ただし、法令の規定に基づき改善を必要とする時期以前に当該既設の施設の改善を行うこととなったときは、それにより通常生ずる損失を補償するものとする。

(工作物の移転料)

第17条 工作物の移転等が必要となったときは、通常これに要する費用を補償するものとする。

2 工作物の移転等に伴い、建築基準法その他の法令の規定に基づき必要とされる既設の施設の改善に要する費用は、補償しないものとする。ただし、法令の規定に基づき改善を必要とする時期以前に当該既設の施設の改善を行うこととなったときは、それにより通常生ずる損失を補償するものとする。

(立竹木の移転料)

第18条 立竹木の移転等が必要となったときは、通常これに要する費用を補償するものとする。

(動産の移転料)

第19条 動産の移転が必要となったときは、通常これに要する費用を補償するものとする。

(仮住居等の使用に要する費用)

第20条 移転等をする建築物に現に居住する者がある場合において、その者が仮住居を必要とするものと認められるときは、通常仮住居の使用に要する費用を補償するものとする。

2 建築物の移転等に伴い、移転する動産を他に一時保管する必要があると認められるときは、その保管に通常要する費用を補償するものとする。

(家賃減収補償)

第21条 建築物の全部又は一部を賃貸している者が、当該建築物の移転等により移転期間中賃貸料を得ることができないと認められるときは、当該期間に応ずる賃貸料相当額から当該期間中の管理費相当額及び修繕費相当額を控除した額を補償するものとする。

(改葬の補償)

第22条 墳墓について改葬を行うときは、通常改葬に要する費用を補償するものとする。

(祭し料)

第23条 神社、仏閣、教会等の宗教上の施設を移転し、若しくは除却し、又は墳墓について改葬を行うときは、移転等又は改葬に伴う供養、祭礼等の宗教上の儀式に通常要する費用を補償するものとする。

(移転雑費)

第24条 建築物等を移転し、又は除却する場合において、仮住居等の選定に要する費用、法令上の手続に要する費用、移転通知費、移転旅費その他の雑費を必要とするときは、通常これらに要する費用を補償するものとする。

2 前項の場合において、当該建築物等の移転者が就業できないときは、次条から第27条までに規定するものを除き、それらの者が就業できないことにより通常生ずる損失を補償するものとする。

第3節 営業補償

(営業休止の補償)

第25条 建築物等の移転等に伴い、通常営業を一時休止する必要があると認められるときは、次の各号に掲げる額を補償するものとする。

(1) 通常休業を必要とする期間中の営業用資産に対する公租公課等の固定的な経費及び従業員に対する休業手当相当額

(2) 通常休業を必要とする期間中の収益減(個人営業の場合においては、所得減)

(3) 休業することにより、又は店舗等の位置を変更することにより、一時的に所得を喪失することによって通常生ずる損失額(前号に掲げるものを除く。)

(4) 店舗等の移転等の際における商品、仕掛品等の減損、移転広告費その他店舗等の移転等に伴い通常生ずる損失額

2 営業を休止することなく仮営業所を設置して営業を継続することが必要かつ相当であると認められるときは、前項第3号及び第4号に掲げる額並びに仮営業所の設置の費用、仮営業所であるための収益減(個人営業の場合においては、所得減)等を補償するものとする。

(営業規模縮小の補償)

第26条 建築物等の移転等に伴い、通常営業の規模を縮小しなければならないと認められるときは、次の各号に掲げる額を補償するものとする。

(1) 営業の規模の縮小に伴う固定資産の売却損、解雇予告手当相当額その他資本及び労働の過剰遊休化により通常生ずる損失額

(2) 営業の規模の縮小に伴い、経営効率が客観的に低下すると認められるときは、これにより通常生ずる損失額

2 前項の場合において、解雇する従業員に対しては、第32条の規定による離職者補償を行うものとし、事業主に対する退職手当補償は行わないものとする。

(営業廃止の補償)

第27条 建築物等の移転等に伴い、通常営業の継続が不能となると認められるときは、次の各号に掲げる額を補償するものとする。

(1) 免許を受けた営業等の営業の権利等が、資産とは独立に取引される習慣があるものについては、その正常な取引価格

(2) 機械器具等の資産、商品、仕掛品等の売却損その他資本に関して通常生ずる損失額

(3) 従業員を解雇するため必要となる解雇予告手当相当額、転業が相当と認められる場合において、従業員を継続して雇用する必要があるときにおける転業に通常必要とする期間中の休業手当相当額その他労働に関して通常生ずる損失額

(4) 転業に通常必要とする期間中の従前の収益相当額(個人営業の場合においては、従前の所得相当額)

2 前項の場合において、解雇する従業員に対しては、第29条の規定による離職者補償を行うものとし、事業主に対する退職手当補償は行わないものとする。

第4節 その他の措置

(仮換地の指定等に伴う補償)

第28条 法第101条の規定による損失の補償については、通常生ずる損失を補償するものとする。

(離職者補償)

第29条 建築物等の移転等に伴い、建築物等の権利者に雇用されている者が職を失う場合において、これらの者が再就職するまでの期間中所得を得ることができないと認められるときは、これらの者に対して、その者の請求により、再就職に通常必要とする期間中の従前の賃金相当額の範囲内で、妥当と認められる額を補償することができるものとする。

(補則)

第30条 この規則に定めるもののほか、この規則の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

(一部改正〔平成17年規則7号〕)

この規則は、平成4年4月1日から施行する。

(平成10年3月26日規則第13号)

この規則は、平成10年4月1日から施行する。

(平成11年7月30日規則第34号)

この規則は、平成11年8月1日から施行する。

(平成17年2月4日規則第7号)

この規則は、平成17年2月7日から施行する。

(平成17年10月24日規則第79号)

この規則は、平成17年10月24日から施行する。

四日市都市計画事業末永・本郷土地区画整理事業に係る損失補償基準に関する規則

平成4年3月31日 規則第28号

(平成17年10月24日施行)

体系情報
第12類 設/第1章 都市計画
沿革情報
平成4年3月31日 規則第28号
平成10年3月26日 規則第13号
平成11年7月30日 規則第34号
平成17年2月4日 規則第7号
平成17年10月24日 規則第79号