HOME >> 特別支援教育 2004/10月上旬
2003 YOKKAICHI
特集:特別支援教育
一人ひとりを大切にした教育を進めます
特別支援教育
 子どもにはそれぞれ個性やちがいがあります。学習でも、ほかのことはできても計算が苦手な子や文字を書くのが苦手な子がいます。そしてそれが極端に表れる子もいます。そうした、特別に教育的な支援を必要とする子どもたちにも、一人ひとりに応じた教育をしようとする取り組みが始まります。
特別な教育的支援を必要としている子どもたちがいます
 盲・ろう・養護学校に在籍したり障害児学級で指導を受けたりする子どもは年々増加しています。また、通常の学級に在籍するLD、ADHD、高機能自閉症(※)などの子どもも約6%いて、特別な教育的支援が必要な子どもは、全体で7.8%に上り、増加傾向にあります(全国実態調査から)。
こうした子どもたちが自立し、社会参加できるようになるため、これからは、一人ひとりの子どものニーズに応じて能力や可能性を伸ばすよう支援していくことが必要です。
特別な教育的支援を必要としている子どもたちがいます
※LD=Learning Disabilities「学習障害」の略。基本的には、知的発達に遅れはないが、聞く、読む、書く、計
  算する、推論する能力のうち、特定のものの習得に著しく困難な状態
※ADHD=Attention Deficit/Hyperactivity Disorder「注意欠陥/多動性障害」の略。代表的な特徴は、注
  意が持続しない、じっとしていられない、出し抜けに答える、順番が待てないなどの状態
※高機能自閉症=知的発達の遅れはないが、他人との関係を形成することが困難、ことばや発達の遅れ、
  興味や関心が狭く、特定のものにこだわるなどの状態
特別支援教育とは
個々の状態に応じて、持てる力を高め、自立を図る
 これまで、障害のある子どもの教育は、障害の種類や程度に応じて、盲・ろう・養護学校や小・中学校の障害児学級で行われてきました。 「特別支援教育」では、従来の障害児教育が対象としてきた障害だけでなく、LD、ADHD、高機能自閉症を含め、障害のある子ども一人ひとりの教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善、または克服するために、適切な教育や支援を行います。
 障害児学級から「特別支援教室」(仮称) へ
 今後、特別支援教育を進めていく中で、一般の小・中学校に「特別支援教室」(仮称)が設けられ、通常の学級に在籍した上で、一人ひとりの子どものニーズに応じて特別な教育的支援を受けられるように進められます。また、盲・ろう・養護学校に代わり、「特別支援学校」(仮称)が設けられるようになります。そのために必要な法整備も図られます。
「障害児教育」から「特別支援教育」へ
「障害児教育」から「特別支援教育」へ
※通級=話し言葉に障害がある子どもなどが普段在籍している学校の学習とは別に、言語の訓練などのために
      通う教室
個別の教育支援計画を立て、専門の先生を中心に取り組み
 この教育では、障害のある子どもを、乳幼児期から学校の卒業後も含めて支援する観点から、次のような取り組みを行います。
「個別の教育支援計画」を立て、関係者・機関の連携
  による教育的支援を行い、多様なニーズに適切に対応
「特別支援教育コーディネーター」を学校に位置づけ
  、教育的支援を行う人や関係機関と連絡調整し、学校
  内外の連携を強化
「広域特別支援連携協議会」など、質の高い教育的
  支援を支えるネットワークを構築し、都道府県レベルで
  部局横断型の組織を設け、各地域の連携協力体制を
  支援
特別支援教育の体制
専門家が学校を巡回し、助言
 専門家による、LD、ADHD、高機能自閉症などの子どもへの指導、助言の相談が受けられるようにする試験的な取り組みが始まっています。羽津中学校区では大学の先生や障害児教育専門家からなる3人の巡回相談員が各学校を巡回しています。
また、県が主催する専門家チーム会議に巡回相談員が出席し、情報交換を行っています。
児童生徒の支援について情報交換する専門家チーム会議
児童生徒の支援について
情報交換する専門家チーム会議
特別な支援が必要な子どものための教育相談を行っています
 市では、障害のある子どもや発達が気になる子どもの保護者、教師への教育相談を行っています。相談は教育関係者だけでなく、福祉、保健、医療などの専門家が連携して行います。相談希望者の申し込みを受けて学校での子どもの様子を見るとともに、必要に応じてより適切な相談機関を紹介し、連携しながら相談を進めます。
■利用方法/電話か直接訪問し、児童名、学校
  名、学年、子どもの様子や相談内容を伝えて申
  し込む
■対象/四日市市在住の小学生
■申し込み窓口  相談支援センター(教育相談室)  〔四日市市立教育センター内〕
 四日市市諏訪町2-2 TEL54-8285  
※相談内容など個人情報は秘密厳守します。

 
この特集についてのお問い合わせは 指導課 TEL:54-8255
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