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2003 YOKKAICHI
今回は、十勝沖地震によるタンク炎上を受けて、市消防本部が実施した緊急査察の内容と結果をお知らせします。
 9月26日に発生した十勝沖地震では、北海道苫小牧市にある製油所タンクが炎上し、44時間も燃え続ける結果となりました。市消防本部では、過去の地震を教訓に、法規制だけでなく、本市独自に積極的な地震対策を講じてきましたが、今回、このような状況から石油コンビナート内の石油タンクの緊急査察を実施しましたので、その内容をお知らせいたします。
◆査察の内容 
 今回の査察では、災上したタンクと同様の容量1万キロリットル以上の浮き屋根式タンク61基に対して、次の項目について査察を実施しました。
(1)地震への対策
・過去の地震を教訓とした対策措置
 (例)タンク液面の管理、衝撃吸収配管の設置など
(2)火災への対応
・緊急時の対応措置
 (例)発災タンクの液抜き方法、消火方法など
(3)地震時の事業所の対応
・各事業所における対応マニュアルの確認
◆査察の結果
 地震対策については、61基のうち60基が対策を講じておりました。
また、新基準適合タンクは、61基のうち49基が新基準に適合しており実施率は80.3%となりました。
※新基準適合タンクとは
 地震によりタンクが破損することのないよう、タンクの地盤について定められた基準に基づき、平成7年からタンクの定期的な検査時期に合わせてボーリング調査、改修工事などを行っています。
 なお、平成23年までには、今回査察したすべてのタンクが新基準に適合する予定です。また、各事業所とも地震時に対する対応マニュアルが策定されており、地震の大きさに応じた対応策が講じられています。
◆今後の対策
 今回のタンク火災の原因は現在調査中であり、今後、タンク火災のメカニズムが解明され次第、技術上の見直しが図られる予定です。本市でも今回の査察を基に、以下の点について対策を講じるよう関係事業所に対して指導しています。
・緊急時の事業所内および事業所同士での送液対策の検討
・新基準適合対策の早期実施ヘの検討
・コンビナート地域防災協議会が策定する地震対策指針の見直し
・各事業所の地震対策マニュアルの見直し
問い合わせ先 … 消防本部予防保安課 TEL56-2010
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