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心臓血管外科
■ 心臓血管外科スタッフ
■ 心臓血管外科で行われる治療とは
■ 心臓血管外科の実績
  1.冠動脈バイパス術
  2.弁膜症手術
  3.大動脈手術
  4.ペースメーカー移植術
  
■ 心臓手術の実際
  1.冠動脈バイパス術
  2.弁膜症手術
  3.拡張型心筋症(DCM)、虚血性心筋症(ICM)の手術
  4.大動脈手術
  5.ペースメーカー、埋め込み型除細動器(ICD)
■ 心臓血管外科外来受診について
■ 心臓血管外科手術の費用について
  1.更生医療の利用
  2.更生医療が利用できない場合
  3.大血管手術の場合

3) 心臓血管外科の実績

 当科では、地域の循環器内科医と連携しながら、心臓、大血管、末梢血管、ペースメーカー手術を積極的に行い、全心臓血管手術件数は年間約360例で三重県最多です。他院からの緊急依頼も随時対応しています。
 また、低侵襲治療である血管内治療にも積極的に取り組んでおり、2013年より腹部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術 (EVAR) 、2014年より胸部大動脈瘤、大動脈解離に対するステントグラフト内挿術 (TEVAR) を開始し、年間約60-70例となっています。さらに、大動脈弁狭窄症に対するカテーテル大動脈弁留置術 (TAVI) を2015年末より、県内で最初に開始し、現在80例以上を施行しました。
 一般に、心臓手術は救命のみではなく、QOL向上にも有効な治療です。適応患者には時期を失することなく手術を受けるように勧めています。

 

1. 冠動脈バイパス術
 狭心症、心筋梗塞を対象とする冠動脈バイパス術では、心拍動下冠動脈バイパス術 (Off pump coronary artery bypass; OPCAB) を基本術式としています。人工心肺使用下よりも、術後回復が早く、早期離床、早期退院が可能となり、高齢者や合併症を有するハイリスク患者にも同様な効果が期待できます。グラフトには、全ての症例に遠隔期開存が良好である内胸動脈を使用し、解剖的条件が合えば両側の内胸動脈を用いています。静脈グラフトよりも動脈グラフトの遠隔成績が良好であるため、橈骨動脈も積極的に使用しています。ほとんどの症例が術後14日以内に退院していただいております。待機手術の手術死亡率は0.5%未満であり、グラフト開存率も動脈98%、静脈92%と良好です。OPCABを導入してからも、グラフト開存率は同等であり、出血量、輸血量は減少して入院期間も短縮しました。
 また、心筋梗塞合併症による心室瘤や心室中隔穿孔に対しても、左室形成術や穿孔部パッチ閉鎖術を積極的に施行しています。




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2. 弁膜症手術
 心臓には4つの弁があり、特に成人において治療対象となるのは大動脈弁、僧帽弁、三尖弁です。弁膜症の根本的治療は手術療法のみとなります。薬物療法で症状の緩和は得られますが、弁膜症が治癒することはありません。
 大動脈弁に対する手術は、基本的に人工弁置換術となります。機械弁、生体弁があり、主に年齢にて人工弁の適応が決まります。人工弁は患者体型に見合ったサイズのものを置換します。体型に比して小さい人工弁しか入らない場合は、弁輪拡大術を追加し、人工弁による良好な血行動態が得られるようにしています。
 僧帽弁に関しては、人工弁置換と自己弁を温存した弁形成術があります。可能な限り弁形成術を多用することにより、自己弁温存を目指しており成績も良好であります。僧帽弁の状態によっては、形成術が困難な場合がありますので、その場合は人工弁置換術となります。
 三尖弁は単独での疾患となることは少なく、大動脈弁、僧帽弁疾患に伴う二次性弁膜症としての病態が大半となります。主に弁輪拡大が原因となっており、積極的に弁輪形成術 (Ring) を用いて治療をしています。
 弁膜症にはしばしば心房細動・粗動を合併しますので、積極的にメイズ手術を取り入れ、洞調律の復帰を目指しています。



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3. 大動脈手術
 大きく真性大動脈瘤と大動脈解離に分かれます。
 真性大動脈瘤に関しては、その部位に応じて人工血管置換術とステントグラフト治療を施行しています。人工血管置換術の成績は安定しており、遠隔期の経過は良好です。術式として、中等度低体温、選択的脳潅流を併用して弓部置換術などを施行しています。解剖学的条件が良好な場合やハイリスクな患者に対しては、低侵襲のステントグラフト内挿術を施行しています。いずれも待機手術の成績は良好です。
 大動脈解離に関しては、A型解離は基本緊急人工血管置換術を施行しています。術前の状態にも左右されますが、中等度低体温、選択的脳潅流を併用して成績は安定しております。B型解離に対しては、降圧安静療法後に、大動脈径の拡大傾向などがあればステントグラフト内挿術を施行しています。破裂や臓器血流不全の場合は、緊急でステントグラフト内挿術を施行しております。




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4. ペースメーカー移植術
 洞不全症候群、房室ブロック、徐脈性心房細動などに対し、ペースメーカー移植術を施行しています。また心室頻拍、心室細動に対する植込型除細動器 (ICD) 移植術、皮下型植込型除細動器 (S-ICD) 移植術、両室ペーシング機能付きペースメーカー・除細動器 (CRT-P、CRT-D) 移植術も積極的に施行しており、年間約100例の移植術を施行しています

◆平成29年診療実績:OPCAB + 体外循環使用手術:140例

単独CABG:67例 (OPCAB:64例、人工心肺下CABG:3例)
弁手術:38例 (内CABG併施:6例)、カテーテル大動脈弁手術(TAVI):28例
胸部大動脈手術:35例 (解離:12例/真性瘤:23例、
内CABG併施:2例/弁手術併施:4例/CABG・弁手術併置:1例) 腹部大動脈手術:5例
腹部ステントグラフト:17例、胸部ステントグラフト:45例
末梢血管手術:19例
ペースメーカー埋め込み、ICD植え込み術:109例
 (ペースメーカー:86例/リードレス:5例/ICD:14例/S-ICD:4例)

 



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