透析室

疾患・年齢層

人工透析室は、平成29年に新しく救急棟の3階に移転し、30代から90代までの幅広い年齢の腎不全患者さんに対応しています。
透析療法には血液透析と腹膜透析があり、血液透析は、3階の人工透析室で行っています。また、他の医療機関から治療・手術目的で入院された透析患者さんも数多く受け入れています。腹膜透析は、2階の腎臓内科外来で、定期的に診察や処置を行っています。
透析導入患者さんは年間100名ほどで、転入患者さんは年間130名ほどになります。

看護におけるポイント

透析患者さんは、循環器疾患や糖尿病、下肢抹消動脈疾患等多くの既往を持った方が多く、感染を起こしやすい状態でもあります。安全に過ごされるよう、あらゆる疾患に対する知識を習得し、看護を行っています。
透析を導入する前には、療法選択外来を受診してもらい、透析室看護師が血液透析・腹膜透析・腎移植について分かりやすく説明を行っています。患者さんに合った腎代替療法を選択できるよう支援しています。
血液透析中には、拘束される透析時間を安楽に過ごしていただくよう体位の工夫を行い、特に導入期には、精神面の支援を大切にし、コミュニケーションをはかって不安の軽減に努めています。
腹膜透析では、外来での診療の中で、在宅での治療の様子や方法を定期的に確認し、必要な時には指導を行い、腹膜炎の予防に努めています。

新人(転職者)の教育方針

透析室には、病棟で10年ほどの経験を持ったベテラン看護師が配属されます。しかし、透析用機器の取り扱いやシャントの穿刺等、新たに特殊な技術や知識が必要となるため、新人と同じようにプリセプターを付け、指導を行っています。

透析室

手術室

疾患・年齢層

手術室では0歳から100歳を超える高齢者まで、頭から足の先まで全ての部位の手術が行われており、その手術の介助を行っています。年間の手術件数は約7000件。そのうち1割は緊急手術です。当院の役割であり、急性期医療に全力を尽くし、365日24時間体制で緊急手術に対応しています。また、手術の低侵襲化に伴い、内視鏡下の手術が年々増加しています。令和元年から泌尿器外科においてロボット支援下前立腺全摘術を開始しています。

看護におけるポイント

WHO(世界保健機構)が「患者安全の取り組み」として推奨している『手術安全チェックリスト』に基づき、手術に関わる医師・麻酔科医・看護師・臨床工学技士で構成される「チーム」で確認を行っています。手術室では患者さんが安心、安全、安楽に手術を受けて満足が得られるよう、術前訪問の実施やチームでカンファレンスを行い、術後合併症を予防し早期回復できることを目指しています。手術後は術後訪問を行い、皮膚トラブルなど継続された問題点の術後経過や患者さんの声を聞き、看護実践の振り返りを行っています。

新人(経験採用者)の教育方針

病棟の看護とは全く異なる業務があるため、新卒者だけでなく経験者にもプリセプターを付けて、マンツーマンでの指導・教育をしています。また、診療科ごとの術式マニュアルを用いて担当者から指導が受けられる体制を行うほか、定期的にプリセプター会を開いてスタッフ全員で新人指導に取り組むようにしています。

手術室

ICU

疾患・年齢層

疾患・年齢層を問わず、手術後・外傷・呼吸不全・心不全・意識状態の悪化など急性かつ重症な患者さんに対して、呼吸・循環・代謝などの全身管理をおこなっています。

看護におけるポイント

・多職種で連携・協働しながら、安全で安楽な看護に努めています。
・患者さんの機能維持・改善を目的として、早期リハビリテーションを実施しています。
・たえず患者さんの側で十分な観察をおこない、異常の早期発見に努めています。
・患者さんだけでなく、ご家族のケアも一緒にサポートしています。

新人(経験採用者)の教育方針

スタッフ全員でPNS看護方式を活用しながら、ICU教育プログラムに沿って段階的に教育をおこなっております。

ICU

HCU

疾患・年齢層

HCUは内科・心臓血管外科で呼吸・循環・代謝などの特別な処置や看護を必要とし、一般病棟では治療や看護が困難な患者さんが入院されています。40代から90代とさまざまな年齢層の患者さんがいます。

看護におけるポイント

重症な患者さんに安全な看護を提供するために、PNS看護体制を取り入れています。患者さんの苦痛やご家族の不安な気持ちに寄り添う看護ができるよう努めています。HCUでは異常を早期発見するための観察力や、特殊看護技術習得が求められているため定期的な知識・技術を習得する機会を設けています。