スペシャリストたち - インタビュー編

専門分野をきわめたスペシャリストたち。
プロとしての意気込み、仕事内容はもちろん、資格取得のきっかけや今後の目標についても聞いてみました。

専門看護師

渡邉 誠

急性・重症患者看護専門看護師 渡邊 誠

今のお仕事内容を教えて下さい。

急性・重症患者看護専門看護師は、危機的状態にある患者さんおよびそのご家族を対象として、質の高いケアの提供を役割とし活動しています。現在は集中治療室に所属し、スタッフナースとして日々の看護活動を行う傍ら、集中治療室における早期リハビリテーションやせん妄予防やその対処など、退院後の生活の質であるQOLを高めるための取り組みを行っています。また、患者さんおよびそのご家族のアドボケートとして、その権利を擁護できるよう日々検討を行っています。

今後はどのような展開を考えていらっしゃいますか?

看護の知識・技術は、日進月歩で変化しています。数年前、私が専門看護師の学習を開始したころと比較しても、様々な概念が提唱され多くの病院で導入に至っています。そのような、患者さんやそのご家族に最善のケアを提供するため有用とされているケアプログラムなどを、当集中治療室でも円滑に取り込んでいける環境を整備していきたいと考えています。

認定看護師を目指すために必要なことは?

とにかくやる気ですね。資格を取得する道のりや取得後の役割は想像以上に大変です。下調べをしっかり行い、専門看護師になりたい動機とその後の目標をある程度明確にしてからトライすることがおすすめです。

認定看護師

森 治子

認知症看護認定看護師 森 治子

看護師として経験を積む中で、認知症の人への対応に苦慮することが多くありました。そのため、認知症の人への理解を深め、根拠のある看護が提供できるようになりたいと思い、認定看護師を目指し、2016年5月に試験を受けて資格を取得しました。

今のお仕事内容を教えて下さい。

認知症症状による療養上の不具合や、混乱・不安感に対し、患者さんや家族を支援し、安心して過ごせる環境が提供できるよう、他職種と協力しながら院内ラウンドを実施しています。また、自分の想いを訴えることが難しい認知症の人の代弁者となり、意思決定を支えるため、実践を通してスタッフの役割モデルとなれるよう努力しています。そして、入院したことで混乱してしまう人はもちろん、働くスタッフみんなが笑顔になれることを目標として日々活動しています。

今後はどのような展開を考えていらっしゃいますか?

病院での治療過程において、認知症症状が出現したり、悪化することのないよう、予防的な認知症ケアの実践を徹底していきたいです。そして、患者さんの尊厳を守り、認知症があっても、必要な身体疾患の治療が継続できる風土を作り、病院全体の認知症ケアの質の向上を目指していきます。

認定看護師を目指すために必要なことは?

常に、患者さん視点のケアを考えること