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水沢と聞いて、茶畑や宮妻峡・もみじ谷など、自然豊かな風景を思い起こす人も多いことでしょう。
しかし、その自然を生かし、8カ所ものため池を湛(たた)え、田畑を潤しているのが、瀬戸用水路という灌漑(かんがい)用水であることをご存知でしょうか。 |
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■江戸時代に作られた灌漑用水路 |
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内部川上流の瀬戸ダムから引かれている瀬戸用水路は、マンボと呼ばれるトンネルを通って、土橋(つちはし)池や童子(どうじ)池などに注いでいます。
その歴史は古く、江戸時代前期に水不足解消のために、庄屋の「辻久善(つじきゅうぜん)」たちが工事を始めたのがその起こりです。しかし、当時水は今よりさらに貴重で、隣村との井堰(いせき)(取水口)の設置位置を巡り、争いが起こりました。中断した工事の完成のため、辻久善は単身江戸に出て、幕府に訴えます。3年にもわたる努力が実を結び、用水路は完成しました。 |
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■水沢の暮らしを支える |
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実際に瀬戸ダムやマンボの近くを歩いてみると、険しい道のりなどに、昔の人たちの知恵や努力がしのばれ、生きることの大変さやありがたさが伝わります。先人たちの苦労があればこそ、今の私たちの暮らしがここにあるのだと実感します。
瀬戸水系利用組合は、毎年4月の第1日曜日に、井浚(いさら)いという用水路の掃除を行っています。また、地域社会づくり推進委員会は、平成20年8月12日に子ども向け、11月24日には一般向けに瀬戸用水路ウオークを行って、瀬戸用水路を知ってもらい、守っていく活動をしています。
古(いにしえ)からの人たちの、たゆまぬ努力を感じ取りに、瀬戸用水路を訪れてみてはいかがですか。 |
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●水沢地区市民センター(TEL 329-2001 FAX 329-8002) |
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