HOME >> 人権・同和教育シリーズ 2005/10月上旬
2005 YOKKAICHI
人権・同和教育シリーズ
空襲の悲惨さを通して人権や平和の大切さを

 四日市市は、第二次世界大戦末期の昭和20年6月18日に空襲を受け、市街地は一晩で焼け野原となりました。犠牲者は700人を超え、被災者は5万人を数えました。
 博物館では、戦争の悲惨さを風化させないために、毎年6月から9月にかけて四日市空襲をテーマとする展示を行っています。今年は特に、戦時下の暮らしを物語る資料を展示しました。
 そのなかには、空襲によって巻き起こった熱風で溶けてしまったお金や刀、陶製の人形などがあります。
 さらには、その時に用いられた防空頭巾もあります。すさまじい熱さのなか、人々は防空頭巾をかぶって、少しでも安全なところを求めて、逃げまどいました。しかし、多くの人々が犠牲となってしまいました。そのなかには、赤ちゃんや子どもたちなど、幼い命も少なくありませんでした。
 博物館ではこの時期にあわせて、展示のほかに小・中学生向けの、四日市空襲の話を聞く会を催しています。
 戦時下での息詰まるような防空壕内のようすや、燃え盛る火に行くてをふさがれた体験談は、今の平和な暮らしのなかでは、想像もできないほどに恐ろしいものです。
 このように戦争では、戦場で戦った人たち以外にも、子どもや女性たちがより大きな犠牲をこうむりました。
 また、博物館では、人権を侵害する戦争の恐ろしさや空襲体験が少しでも実感できればと、市内に残る空襲の傷跡を巡る親子教室も行っています。
 今後も、皆さんとともに、戦争の悲惨さを通して、平和といのちの尊さを考えていきたいと思います。

担当:博物館
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