HOME >> 人権・同和教育シリーズ 2005/6月上旬
200 YOKKAICHI
人権・同和教育シリーズ
少子化と女性の人権

 皆さんは、「合計特殊出生率」をご存知ですか。女性が一生の間に何人の子どもを産むかという統計数値です。昨年に発表されたわが国の平成15年の数字は、1.29で、少子化の傾向が強くなっています。
 ところが、現在、北欧では、減り続けてきた出生率が上がってきました。これは、育児休暇制度が浸透し、女性だけでなく、男性も休暇をとることがあたりまえのようになり、家事や育児の分担が行われるなど、女性が仕事を続けながら、子どもを産み育てやすい社会環境が整備されてきたからといえます。
 日本では、女性が結婚後も仕事を持つことが増えてきましたが、「夫は外で働き、妻は家庭を守る」・「子どもを育てるのは母親の役目」といった固定的な性別役割分担の意識が、まだまだ根強く残っているようです。そのため、仕事を持つ女性は仕事のほかに家事も育児も担わなければならないといったように、女性に責任を負わせていないでしょうか。
 このような意識が、日本での少子化の原因の一つではないかといわれています。仕事と家事や育児の両立が難しいと女性が考えた時、いずれかをあきらめなければならないという、厳しい選択を迫られる状況もあります。
 豊かで幸せな社会を築くには、固定的な役割分担意識をなくし、家庭でも社会でも、男女がお互いに対等な立場で支え合うことが重要です。一人ひとりの人権が尊重され、責任を分かち合い、個性と能力が十分に発揮でき、女性にも男性にも暮らしやすい男女共同参画のまちを目指して、私たち一人ひとりの意識はもちろん、社会の仕組みも変えていくことが大切ではないでしょうか。

担当:女性課
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