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今回は、楠町で開催される「祭り」をご紹介しましょう。どれも、体育の日を中心に行われる行事で、町民の皆さんの手から手へ受け継がれてきた歴史あるお祭りです。 |
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〈鯨船練り行事〉
「エーンヤコラコラジャーイ、ヤーサヤッサイネー」。若者たちの威勢の良い掛け声が響き渡り、勇壮な鯨船練り行事の始まりを告げます。
昔、伊勢湾沿いで鯨が多く獲れたことから、漁師たちが豊漁を願って始まったといわれるこのお祭り。内容は四日市市内で行われている鯨船行事とほとんど同じです。沖に出た船が、鯨を追いかけ、途中反撃を受けながらも最後には銛(もり)を打って鯨を仕留めるというもの。祭りの最後に、南御見束(みなみごみつか)神社に入るころには、暴れまわった鯨の張りぼてはぼろぼろになっているそうです。地元に伝わるこの行事を後世に伝えようと、力を尽くしてみえる保存会会長の竹野利昭さんは、「お年寄りから子どもまで地域のみんなが楽しみにしている祭り。他所(よそ)越していった人たちも、この祭りの時には町に戻ってくる」と話します。 |
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〈湯の花神事〉
本郷地区の楠村神社には、湯の花神事という祭りがあります。直径1メートルもの大釜で湯を沸かし、そこから立ち上る湯煙の模様で、その年の五穀豊穣を占うといいます。その後、笹で湯をかき回し、釜の周りを取り巻く人びとに振りかけます。
この釜には、「天明4(1784)年7月吉日」と刻まれていて、その2年前に起きた全国的な飢饉(ききん)を受け、農民たちが豊作を願って行ったのが始まりと言われています。220年も続くこの行事。楠町の皆さんに大切に受け継がれています。 |
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〈神輿(みこし)練り〉
また、誰でも参加できる神輿(みこし)練りもあります。今まで楠町を訪れたことがないという人は、今年の秋に神輿(みこし)を担ぎながらまちの歴史と文化に触れてみるというのはいかがですか。 |
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●問い合わせ 楠町企画課TEL98−3112 |