HOME >> 人権・同和教育シリーズ 2004/10月上旬
2003 YOKKAICHI
人権・同和教育シリーズ
みんなでつくる「新しい公(おおやけ)」

 現在、「難問解決!ご近所の底力」というテレビ番組が放映されています。これは環境問題や子育てなど地域の課題に近所の力で取り組む事例を紹介する番組で、笹川団地での外国人との近所づきあいや、川島の別山地区で防犯活動をしている市民の皆さんの生き生きとした姿が、紹介されていました。
 こうした「みんなにかかわる共通の問題」を、行政だけでなく、近所やNPOなど市民の皆さんが自分の意志で協力し合って取り組むことが、「新しい公」として注目され、今後の日本を考えるさまざまな会議でも、そうした意識を育むことについて盛んに議論されています。
 生涯学習の場においても、市民の皆さんへの学習機会の提供として市民大学を開催していますが、受講者の中には、単に学ぶだけでなく、その成果を社会生活に生かしたいという意欲をもって参加される人も増えています。さらに、講座そのものの開催に市民の皆さんがかかわろうという機運も高まり、今年度は市民企画・運営の講座を公募したところ、3つの講座が開設されるなど「新しい公」の意識を持った活動が広がっています。
 「公」というと「私」とは対立するように思えますが、「公」とは本来、「私」の人権を認め合うことから始まります。社会生活において個人の生き方や暮らしを大切にするということは、自分だけで生きるということではありません。「自分だけの世界」から思い切って一歩踏み出し、「公」の視点で見つめなおしてみると、これまで気付かなかった新しい世界が広がります。市民活動に汗を流す人たちの生き生きとした表情は、それを物語っています。
 地域の難問をみんなで考え共に生きていくことは、人生をより豊かなものにしてくれるのではないでしょうか。

担当:生涯学習課
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