HOME >> 人権・同和教育シリーズ 2004/5月上旬
2003 YOKKAICHI
人権・同和教育シリーズ
こころの病への理解は正しい知識から

 現代社会ではだれもが、さまざまなストレスなどが原因で、こころの健康を保つことが難しくなってきています。
 うつ病はおよそ10人に1人が一生の間に一度はかかり、統合失調症はおよそ100人に1人がかかると言われています。にもかかわらず、こころの病については、いまだに多くの誤解や偏見があり、社会で受け入れられないという苦しみを持ちながら生活をしている人がたくさんいます。
 たとえばAさんは、眠れずに気分の沈む日が続いていたため、精神科の病院を受診しようとしたところ、家族から「近所に知られると困るから、やめてほしい」と言われました。Bさんは、職場の上司に精神科に通院していることを話したところ、「仕事をやめてほしい」と告げられました。また、精神科の病院から退院予定のCさんは、アパートを探しましたが、貸してくれるところが見つかるまで大変苦労したそうです。
 平成12年度に本市が行った「障害者実態調査」においても、精神障害者の約4分の1が、日常生活の困りごととして「家族でも障害や病気を理解できない」「社会的な偏見や差別がある」などの理由で悩んでいるという結果が出ています。
 こころの病は、適切な医療機関に相談して、服薬などの治療を行い、ゆっくり休養するなどの生活環境が整っていれば、地域社会でごくあたりまえに生活することができるものです。
 そのためには、私たち一人ひとりが積極的に正しい知識を学び、こころの病のある人の生活を妨げている自らの誤解や偏見に気付き、社会を変えていくことが必要です。障害のあるなしにかかわらず、だれもが自分らしく、誇りをもって、共に生きることのできる社会を築いていくことが、強く求められています。

担当:障害福祉課
Copyright(C) 2003 Yokkaichi City All rights reserved.