HOME >> 人権・同和教育シリーズ 2003/12月上旬
2003 YOKKAICHI
人権・同和教育シリーズ
「子どもの心がみえますか」

皆さんは、日常の家庭生活の中で、子どもに対してつい自分の感情にまかせて怒ったり、他人と比べたりすることはありませんか。また、子どもが何か自分の気持ちを訴えようとしていることをじっくりと聞こうとしなかったことはないでしょうか。
 ある幼稚園の出来事として次のようなことがありました。Aさんは、楽しい遊びのアイデアを持っているやさしい子ですが、なかなかそれを発揮することができません。それどころか、自分のしたいことを友だちに押しつけるため、「勝手なことをする」「すぐ怒る怖い子」などと言われていました。
 Aさんがどうしてこのようなことをするのかを探ってみると、家では兄弟と比べられるので無理をしてよい子でいようと我慢をしているため、その反動の現れであることがわかってきました。
 そこで、保護者と相談して、Aさんの話を十分に聞くことやスキンシップを心がけてもらいました。その後、Aさんは、友だちの気持ちを少しずつ受け入れられるようになり、本来のやさしさを発揮できるようになってきました。
 この事例は、子どもの心を受け止める対応が素早くできたケースですが、子どもが出しているサインに気づくのが遅れる場合も多くあります。
 私たち大人が、子どもに対して決めつけた見方をせず、子どもの話を丁寧に聞き、その子の本当の思いや気持ちを理解することが大切です。
 日常生活の中で、幼児期から親子のかかわりを深めるという小さな積み重ねが、子どもの健やかな成長につながるのではないでしょうか。

担当:指導課
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