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2003 YOKKAICHI
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特集 四日市の大気の環境
空気のきれいなまちにしたいね 空気のきれいなまちにしたいね
みんなで取り組む大気の環境保全
 6月は環境月間です。市は平成7年に快適環境都市宣言をし、市民、事業者、行政が一体となって良好な環境の保全と創造に取り組んでいます。大気の環境では、かかわりのある物質によって、大幅に改善が進んだもの、さらに取り組みが必要なものなどがあります。現在の市の大気の環境を見つめ、私たちも自然界の一員であることを自覚し、みんなで自然と調和するまちづくりを進めましょう。
基準や目標を設け、保全を目指す
 大気の環境に影響を及ぼす物質はさまざまです。国は環境基本法で大気保全のため、「二酸化硫黄」、「二酸化窒素」、「一酸化炭素」、「浮遊粒子状物質」、「光化学オキシダント」について、環境基準を設けてその低減を図っています。また、県では「二酸化硫黄」と「二酸化窒素」について独自の環境保全目標を定めています。環境保全目標は、「二酸化硫黄」についてはほぼ国の環境基準に、「二酸化窒素」については環境基準値のゾーンの下限に相当します。
硫黄酸化物SOx
早くに環境基準を達成、良好な状態で推移
 昭和30年代から40年代の市の大気汚染の主な原因は、工場から排出される硫黄酸化物でした。39年に本市は「ばい煙の規制等に関する法律」の指定地域になり、43年には「大気汚染防止法」による排出規制が行われ、硫黄酸化物の環境濃度については、かなり改善されました。47年には「三重県公害防止条例」(現「三重県生活環境の保全に関する条例」)により総量規制が実施され、翌48年からは排煙テレメーターシステムにより、工場の排煙状況を常時監視するようになりました。その結果、51年度には、全国11の総量規制指定地域の中でいち早く環境基準を達成し、以降は良好な状態で推移しています(グラフ(1))。
窒素酸化物NOx
数値は横ばい気味、車などでの削減の努力を
 窒素酸化物は、主に物の燃焼で発生し、発生源は工場や自動車などです。工場などには「大気汚染防止法」や「三重県公害防止条例」により規制などが行われました。自動車には排出ガス規制が進み、平成13年12月に本市は対策地域に指定され、平成14年10月には、トラック、バス、ディーゼル乗用車などの車種規制が開始されました。
 また、市では昭和48年から自動測定による窒素酸化物の常時監視を開始し、その後、順次測定局を増やし、監視体制の充実を図っています。それによると、二酸化窒素濃度は下降気味または横ばいの数値を示しています(グラフ(2))。
市内11測定局で常時、大気を監視
 市の大気汚染の常時監視は、昭和37年に磯津町で二酸化硫黄の測定を開始して以来、測定網を拡大してきました。現在、一般環境大気測定局九局、自動車排出ガス測定局二局で監視しています(図(1))。測定データは、コンピューターを利用したテレメーターシステムで市役所に収集され、大気汚染の状況の監視と市民への情報提供などに使われています。また、広域的に大気汚染の状況を把握するための簡易測定法による二酸化窒素の測定を28地点で実施しています。
将来に引き継ぎたい、きれいな大気環境
 良好な環境の保全と創造は、すべての人の積極的な取り組みと参加によって行われることが必要です。市は、大気環境の保全を目指し、平成7年3月に「四日市市環境基本条例」を制定して四日市市環境計画を策定し、同年9月には「快適環境都市宣言」を行いました。市民、事業者、行政が一体となって、みんなで大気環境の保全に努め、良好な環境を将来に引き継いでいきましょう。
<グラフ1>
二酸化硫黄濃度(年平均値)の経年変化
<グラフ1>二酸化硫黄濃度(年平均値)の経年変化
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<グラフ2>
二酸化窒素濃度(年平均値)の経年変化
<グラフ2>二酸化窒素濃度(年平均値)の経年変化
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<図1>
市内の大気汚染常時監視測定局
<図1>市内の大気汚染常時監視測定局
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納屋測定局
納屋測定局
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