HOME >> 人権・同和教育シリーズ
人権・同和教育シリーズ
「多文化共生社会」の実現に向けて
 同和問題とは、たまたまある特定の地域に生まれたというだけで、本人の努力や責任とは関係なく、結婚や就職などにおいて差別を受けることで、憲法が保障している基本的人権の侵害にかかわる深刻かつ重大な社会問題です。
 その解決のために、1969(昭和44)年の同和対策事業特別措置法の施行以来、四日市市では生活環境の改善をはじめとするさまざまな事業を行ってきました。その結果、地域の状況は大きく改善され、同和問題の解決に向けて一定の役割を果たしてきました。これらの取り組みは、国の特別措置法に基づき実施されてきましたが、昨年の3月31日で法律は期限切れとなり、4月以降は、今までのような地域を限定した事業は廃止されました。
 それでは、同和問題はすべて解決し、差別は無くなったのでしょうか。残念ながらそうではありません。昨年3月、市内の民家の壁に、人を誹謗・中傷する手段として、部落差別を利用した落書きがありました。さらに11月には、同和問題解決のための拠点施設といえる教育集会所の壁に、同和行政への挑戦とも取れる差別落書きがありました。
 このような差別がある限り、それを無くす取り組みを続けていかなければなりません。言い方を換えれば、同和行政が必要でなくなった時、それは同和問題が解決した時です。法律が切れた今こそ、本市の同和行政の力量が問われています。
 そして同時に、同和問題の解決に向けて、あなたも自分自身に問いかけてみてください。「人を差別しなければ自分の人生を支えられないような、心の貧しい生き方をしていないだろうか」と。そうです、同和問題とは自分自身の生き方の問題なのです。
(今回は、同和課が担当しました。)
Copyright(C) 2003 Yokkaichi City All rights reserved.