HOME >> 人権・同和教育シリーズ 2002/7月上旬
人権・同和教育シリーズ

 近年、少子化・核家族化の進展により、小さい子どもと接する経験のないまま大人になってしまう男女が増えています。そしてある時突然親になってしまうのです。日本子ども家庭総合研究所が行った未婚の20代30代の調査によると、赤ちゃんに接した経験がない人は男女それぞれ43%、35%に上っています。近隣とのつながりが減り、子育ての知恵を社会の中で受け継ぐことも困難になっている状況で、このように不十分な知識、経験から育児不安に陥るとしても不思議ではありません。
 市の家庭児童相談室には、育児疲れや育児ストレスからくるイライラや不安を訴えるお母さんからの相談が、毎年増え続けています。ひょっとしたら子どもに手が出ているのでは、と見受けられるお母さんもいます。相談室では、まずはじっくりとお話を伺い、 しっかりお母さんの気持ちを受け止めるようにしています。
 お母さんのストレスの原因は、思い通りに育たない、育児に自信が持てない、相談できる人が身近にいない、そして何より夫の理解が得られない、といった閉塞感や孤立感、「育児は母親の責任」という社会的なプレッャーの中での負担感や抑圧感にあるようです。
 人が1人の人間として他者と信頼に満ちた関係を築いていけるようになるには、小さいころからの、良い親子関係を体験していることが重要であると言われています。そのためには、子育てをしていく上でも男女の役割分担の見直しも大きな課題となっています。
 そして、お母さんたちを追い詰めないように、相談機関の充実や、地域での声掛けといった多方面からの育児支援が今必要になってきています。
 みんなで力を合わせ、子育てに優しいまちづくりを目指しましょう。
(今回は、児童福祉課が担当しました。)

   
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