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心臓血管外科

3) 心臓血管外科の実績

平成24年(H24.1.1〜H24.12.31)実績

手術名
件数
ペースメーカー移植術(経静脈電極)
69
ペースメーカー交換術
13
   
合計
82

 

手術名
件数
不整脈手術(メイズ手術)
5
冠動脈バイパス移植術(1吻合)
1
冠動脈バイパス移植術(2吻合以上)
19
心房中隔欠損閉鎖術(単独のもの)
2
弁置換術(1弁のもの)
13
弁置換術(2弁のもの)
7
弁置換術(3弁のもの)
7
大動脈瘤切除術(上行大動脈,その他のもの)
24
大動脈瘤切除術(上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術)
3
大動脈瘤切除術(上行大動脈・弁臓弁置換<形成>、又は冠動脈再建を伴うもの)
2
弁形成術(1弁のもの)
4
弁形成術(2弁のもの)
6
大動脈瘤切除術(胸腹部大動脈)
2
弁輪拡大術を伴う大動脈弁置換術
3
大動脈瘤切除術(弓部大動脈)
6
大動脈瘤切除術(下行大動脈)
3
心腫瘍摘出術
1
心室瘤切除術(冠動脈血行再建術)(2吻合以上)
1
心腔内粘液腫摘出術
2
冠動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しないもの)(1吻合)
2
冠動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しないもの)(2吻合以上)
60
   
合計
173




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当科の方針として、患者さんの生活の質(Quality of life ; QOL)の向上及び低侵襲の外科治療を目指しています。以下に当科で行っている代表的手術治療法を挙げます。

1. 冠動脈バイパス術
 対象となる疾患は狭心症及び心筋梗塞です。心臓の筋肉は冠動脈といわれる動脈によって養われています。 高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙などによって引き起こされる動脈硬化が原因で、 冠動脈が狭くなる(狭窄)狭心症という病気、冠動脈が詰まる(閉塞)心筋梗塞という病気になってしまいます。 主な症状は胸痛ですが、狭窄や閉塞している部位によっては極めて重症となってしまいます。
 以上のような病気に対しては、循環器内科で行っているカテーテル治療(風船治療)が ありますが、病気の性質によっては冠動脈バイパス術のほうが有効な治療法となります。 当科では循環器内科と十分な検討をして手術適応を判断しています。

 冠動脈バイパス術とは病変のある冠動脈に対して、狭窄または閉塞している部位を飛び越えて、 新たな別の血管を用いて血液の流れる通路を作る手術です。
 以前の冠動脈バイパス術は人工心肺を用いて、心停止のもとで行うのが普通でした。 しかし、人工心肺使用に伴う様々な身体への侵襲を避けるために、 最近では心拍動下冠動脈バイパス術(Off pump coronary artery bypass ; OPCAB)が普及してきています。 この術式は人工心肺を用いずに、吸盤などの様々な器具を用いて吻合する部位だけを固定して行います。 その結果、人工心肺に伴う侵襲の回避、手術時間の短縮、及び術後回復の短縮につながります。 特に術後の回復が早く、早期離床、早期退院が可能となり、また、高齢者や様々な合併症をもった患者さんでも同様な回復が期待できます。 2004年は単独冠動脈バイパス術97例中OPCAB93例となっています。

下記グラフは当科における1997年以降の冠動脈バイパス手術の実績です。
(注;off-pump:人工心肺を用いない単独冠動脈バイパス手術
   on-pump:人工心肺を用いる従来型単独冠動脈バイパス手術
   combined:人工心肺を用いる冠動脈バイパス手術と弁その他の合併手術)

冠動脈バイパス手術件数

冠動脈バイパス手術: off-pump vs. on-pump(従来型)


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2. 弁膜症手術
 心臓には右心房、右心室、左心房及び左心室の4つの部屋があり、 それぞれの部屋の出口には逆流を防止するための弁があります。それぞれ三尖弁、肺動脈弁、僧帽弁及び大動脈弁と名前が付いています。 心臓弁膜症というのはそれらの弁が固くなったり狭くなったり(狭窄)、あるいは弁がしっかりと閉じなくなって逆流する (閉鎖不全)ようになったりする病気です。息苦しさ、胸の不快感、息切れなどの症状がでます。内服薬によって 症状の改善をみることもありますが、手術による外科的治療が有効である場合も多くあります。

 手術には、主に弁置換術、弁形成術及び弁輪形成術があります。また、弁膜症手術では人工心肺が必要となります。
 弁置換術とは悪くなった弁を切除して、人工弁を縫着する手術です。 ほとんどが大動脈弁と僧帽弁に対して行われますが、稀に三尖弁に対し ても行われます。人工弁は機械弁と生体弁の2種類があります。機械弁はカーボンや金属で出来ています。 この弁は耐久年数が長い利点があるのですが、一生涯、抗凝固剤(ワーファリン)という薬を飲み続けなければならない欠点もあります。 生体弁は、牛の心嚢膜で造ったステント付生体弁とブタの大動脈弁を化学処理して造ったステントレス生体弁の2種類に分かれます。生体弁の利点は機械弁のように抗凝固剤(ワーファリン)を必ずしも必要とはしないことですが、耐久年数が機械弁に比べて短いという欠点があります。また、大動脈弁においては弁輪径が小さくステント付生体弁が縫着できない場合があります。そのような場合はステントレス生体弁の良い適応です。この弁は縫着にやや難度が高い手技が必要ですが、弁の周囲のステントがなく弁口面積(弁が開いた時の面積)がステント付生体弁よりも広いという利点があります。当科は2005年9月現在、東海地区で最も多い約45例のステントレス生体弁使用実績があります。

 弁形成術とは自己の弁を切除せず、弁そのものを修復することによって病気を治療する手術です。自己弁が温存されますので術後の生活の質(Quality of life ; QOL)の向上に非常に期待が持てます。抗凝固剤(ワーファリン)の服用を必ずしも必要とはしません。
 
下記グラフは当科における1997年以降の弁膜症手術の実績です。

弁膜症手術件数

2003年度弁手術の内容


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3. 大動脈手術
 主に対象となるのは大動脈瘤です。大動脈瘤とは大動脈が様々な原因により正常の大きさよりも拡大したものを指します。心臓血管外科で扱うのは真性大動脈瘤と解離性大動脈瘤です。前者は大動脈の一部が動脈硬化などを原因として生じます。後者も動脈硬化や高血圧などが原因となりますが、遺伝的な素因でも生じます。手術としては大動脈瘤を人工血管で置換する手術を行います。後者の場合はほとんどが緊急手術となりますが、前者では予定手術で行えることが多いといえます。
下記グラフは当科における1997年以降の胸部大動脈瘤手術の実績です。

胸部大動脈瘤手術件数


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4. 先天性心疾患
 小児先天性心疾患の手術は年間約5〜10例です。比較的軽症の患者さんを対象としております。


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5. ペースメーカー、埋め込み型除細動器(ICD)
 当科ではペースメーカー(Pacemaker)や埋め込み型除細動器(Implantable cardioverter defibrillator ; ICD)の 植え込み術も行っております。共に症例数は増加しています。また合併症もほとんどなく、 クリニカルパスを使用してより良い治療効果を挙げています。最近では心筋電極を使用した 左心室ペーシングによる心臓再同期療法(Cardiac resynchronization therapy ; CRT)も行っておりますが、 今後は経静脈的方法によるCRTも積極的に行っていきたいと考えております。

Pacemaker, CRT, ICD植え込み件数


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