生化学検査

・CRP(C反応性タンパク)    0.3mg/dl以下
 
体内に急性の炎症や組織損傷のあるときに血中に増えるタンパクの一種。
 炎症の度合い、治療経過などの確認に用いられる。

・AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)    0〜35IU/l
 
心筋、肝臓、骨格筋、腎臓などに多く存在しているアミノ酸をつくる酵素の1つ。
 これらの細胞に異常が起こると血中に漏れ出るため肝臓障害、心筋梗塞を知
 る手がかりとなる。


・ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)    0〜35IU/l
 
肝臓に特に多く存在しているアミノ酸をつくる酵素の1つ。
  肝臓に異常が起こると鋭敏に反応するため、肝胆道系の病気の診断にかかせ
  ない検査項目。


・ALP(アルカリフォスファターゼ)    120〜340IU/l
 
血中ALPは肝臓、骨、小腸、胎盤に由来する。
 胆道閉鎖、甲状腺機能亢進症などで上昇する。


・ZTT(クンケル混濁試験)    1.5〜13KU
 
血清膠質反応とも呼ばれる。
 慢性炎症、慢性肝炎、肝硬変、多発性骨髄腫などで高値を示す。


・GGT(γーグルタミルトランスペプチターゼ)    8〜60IU/l
 
肝臓や胆管に異常が起こった時に、血中で上昇する。
 特にアルコールに鋭敏に反応するため、一般に飲酒による肝障害の指標として知
 られている。


・LD(乳酸脱水素酵素)    110〜225IU/l
 
全身に多く分布し、肝臓病、心臓病、腫瘍、血液の病気などで上昇する。

・ChE(コリンエステラーゼ)    210〜460IU/l
 
肝臓でつくられ、血中に放出される酵素。
 肝臓の働きを知ることができ、肝障害では低値となる。


・T-Bil(総ビリルビン)    0.2〜1.3mg/dl
 D-Bil(直接ビリルビン)  0.1〜0.5mg/dl
 
ビリルビンは、古くなった赤血球のヘモグロビンから作られる黄色の色素で、肝臓から
 胆汁中に排泄される。
   肝機能低下や胆道閉鎖などにより、排泄障害が起こると血中のビリルビンが増加し、
 黄疸となる。


・TP(総タンパク)    6.5〜8.5g/dl
 
血清タンパクは主に肝臓で合成されている。
 肝臓や腎臓の機能障害などが起こり体内の代謝に異常が生じると値が変化する。


・ALB(アルブミン)    4.1〜5.3g/dl
 
アルブミンは肝臓で合成されている。
 肝障害や腎障害(ネフローゼ症候群や腎炎)、栄養不良で低値となる。

 
・T-Cho(総コレステロール)    150〜219mg/dl
 
コレステロールの増加による高脂血症が長く続くと動脈硬化が起こりやすくなる。
 脳動脈硬化や心臓血管障害の危険因子として知られている。


・HDLコレステロール   40〜95mg/dl
 
HDLは末梢コレステロール(動脈硬化の原因となるコレステロール)を運びだす 
 ため、善玉コレステロールと呼ばれる。
 HDLが低くなると動脈硬化を起こす危険性が高くなる。


・β-LP(ベータリポタンパク)    150〜500mg/dl
 
成分の多くは、動脈硬化の原因となるLDLコレステロール。
 β-LPが高くなると動脈硬化を起こす危険性が高くなる。


・TG(中性脂肪)    50〜149mg/dl
 
血中の中性脂肪が高くなりすぎると動脈硬化の危険因子となる。
  食後、高値。


・PL(リン脂質)    145〜257mg/dl
 
通常、総コレステロールとほぼ同様の値を示す。
 肝臓での合成、分解、胆汁中への排泄障害の影響を鋭敏に受けるため、胆汁うっ滞、
 ネフローゼ症候群、リポタンパク代謝異常などの診断に利用される。


・BUN(尿素窒素)    9〜22mg/dl
 
体内で使用されたタンパクの老廃物で、腎臓で濾過され尿中に排泄される。
 腎臓の排泄機能が悪くなると血中のBUNは増加するため、主に腎機能検査として用い
 られる。
  脱水、高タンパク食摂取などでも高値を示す。


・CRE(クレアチニン)    男性:0.5〜1.1mg/dl    女性:0.4〜0.8mg/dl
 
CREは筋肉で産生されて血中に入り腎糸球体で濾過、尿細管でほとんど再吸
 収されずに尿中に排泄される。
  腎機能を反映した検査であり、腎不全、糸球体腎炎などで上昇する。

・UA(尿酸)    2〜6.9mg/dl
 
尿酸が血中に溶ける限界を超えると尿酸の結晶が体内に沈着する。関節などに沈着し
 痛風を引き起こしたり、腎や尿細管に沈着し結石や腎機能障害などの原因となる。


・Na(ナトリウム)    136〜146mmol/l
 
体液量の調整や浸透圧の維持、酸塩基平衡調節の病態の把握に有用。

・K(カリウム)    3.5〜5mmol/l
 
神経、筋肉の機能に重大な影響を与える。

・Cl(クロール)    98〜108mmol/l
 
Naと同様に浸透圧の維持、酸塩基平衡調節に関係している。

・Ca(カルシウム)    8.5〜10.5mg/dl
 
骨や歯の構成成分。
 
神経や筋肉の伝達に重要な働きをしており、副甲状腺ホルモン、活性化ビタミ ンD
 によりコントロールされている。

 
副甲状腺や骨の疾患、腎不全などで異常値を示す。

・CK(クレアチンキナーゼ)  男性:50〜200IU/l  女性:40〜180IU/l
 
心筋、骨格筋、脳などに存在する。
  急性心筋梗塞や筋ジストロフィー、激しい運動などで高値となる。

・AMY(アミラーゼ)    38〜137IU/l
 
主に膵臓、唾液腺から分泌される。
  急性膵炎、流行性耳下腺炎などで血中の値が高値となる。

・グルコース    60〜100mg/dl
 
生体の重要なエネルギー源。
 糖尿病や甲状腺機能亢進症などで高値となる。


・HbA1c(ヘモグロビンA1c)     旧値:4.3〜5.8%   新値:4.6〜6.2%    
 
Hbとグルコースが結合したもの。
 過去1〜2ヶ月の血糖値の状態を反映している。


・1.5AG(1.5アンヒドロ-D-グルシトール)    14μg/ml以上
 
尿糖と一緒に排出される物質.。糖尿病では著しい低値を示す。糖尿病の指標となってい
 る。    



血液学検査


・WBC(白血球数)    3500〜10000/μl
  一般に風邪などのウィルス感染や一部の薬物の副作用では減少する事があり、逆に細菌感染やその他の炎症、ステロイドの内服、喫煙などで増加する傾向がある。

・RBC(赤血球数)  男性:420万〜570万/μl   女性:370万〜500万/μl
 
かなりの出血や溶血、造血障害で減少し、脱水や慢性肺疾患では見かけ上、増加する事がある。

・MCV(平均赤血球容積)    82〜104fl
 
赤血球の容積を表している。
 慢性の鉄欠乏では、この値が小さくなる。

・HGB(ヘモグロビン)    男性:13.0〜18.0g/dl    女性:11.0〜16.0g/dl
 
赤血球の中に含まれる成分で酸素の運搬をしている。
 この値が貧血の有無の基準として重要。


・HCT(ヘマトクリット)    男性:39〜52%   女性:33〜45%
 
全血液中に占める赤血球容積の割合を表している。
 その意義はHGBと同様。


・PLT(血小板)    13万〜37万/μl
 
血小板には止血作用があるため、その数が極端に減ったり、機能が低下すると出血しやすくなる。
 逆に血小板の増加が直ちに血栓症の発症につながるとは言い切れない。


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<臨床検査値ガイド>