「仕事始め式」四日市市長挨拶(要旨)
 
平成23年1月4日
本庁9階大会議室
 

 皆さん、明けましておめでとうございます。
 昨年は、政治・経済・社会、いろいろな分野で文字通り、激動と混迷の1年であったように思います。四日市市政でも、実に様々なできごとがありました。いくつか例を挙げてみますと、まず、4月には延期されておりました市立病院の増築改修工事が着工し、この完成によって、ER棟のリニューアルも含めて、市民の皆さんに、より高度で、安定した医療サービスが提供できると思っています。完成するまで、地元の住民の皆さんなどに大変ご迷惑をかけますけれども、この市立病院の増築改修ということについてご理解いただいて、現在着々と工事が進められております。
 また、7月には、1年以上遅れておりました東芝の半導体の工場、世界最先端の工場の第5棟が着工し、地域への経済効果、さらに市にとっても税収の伸びにつながるということで大変期待をいたしております。
 そして、年末には、子どもさんの宇宙への夢や科学への探究心を育む意味で大変有意義であったと思いますが、小惑星探査機「はやぶさ」の展示箇所として、全国250箇所の応募の中から、冬休み期間中というおまけつきで四日市市が選ばれて、市立博物館で実物のカプセルの展示が実現しました。
 また、天津市と四日市市との友好都市提携30周年を記念しての行事では、天津市長と私が相互に訪問し、これまでとは少し違った、企業間の経済交流も含めた形での、より深い交流を深めるための宣言書に調印しました。これからの天津市との交流は、文化やスポーツや医療、あるいは環境といった分野に加えて、相互に経済的なメリットになるような、そんな交流も図っていきたいと思っております。
 ただ、こういう明るいニュースばかりではなくて、残念ながら、職員のごく一部の人に不祥事がありました。私たちは貴重な市民の皆さんの税金を頂いて仕事をしているんだという、公務員の原点に立ち戻って、もう一度気持ちを引き締めて仕事にあたっていかねばならないと、新年にあたって肝に銘じたいと思います。
 それから、大きな懸案事項につきましても、節目節目で大変厳しい、大きな決断あるいは苦渋の決断をしたことも多々ありました。
 例えば、ごみの総合処理施設、あるいは海上アクセスの再開をどうするかという問題につきましても、一定の結論を出して、そして、前へ向けて進めることができたということは、私のキャッチフレーズの「動かそう、四日市!」が、多少なりとも実現できたと思っております。これも、職員の皆さんのご協力があってこその賜物であり、この場をお借りして改めてお礼を申し上げたいと思います。
 いろいろな懸案事項がある中で、特に大矢知地区の産業廃棄物の問題ですが、昨年の年末に、地元の皆さん、そして、県、学識経験者が入った新しい形での基本合意書が調印されました。私は、四日市市を代表して立会人という形で署名をいたしました。これからどういう形でこの産業廃棄物を処理していくかということについての、基本的な工事の骨子案というものがその中に盛り込まれております。
 四日市市はこれから三者協議の中に入って、いわば四者協議の中で、河川水路の改修の問題、あるいは一定の処理をした後の跡地の活用の問題、こういった問題を含めて、県とこれまで以上に連携を強化して、住民の皆さんの安全・安心を担保しながら、負の遺産を正の遺産に転換できるような取り組みを一生懸命やっていきたい。それが、まずは今年の大きな課題だと思っております。
 そして、いよいよ今年は、23年度から10年間の新しいまちづくりの指針である総合計画が、4月1日からスタートいたします。皆さん十分この総合計画を読んでいただいていると思いますけれども、「みんなが誇りを持てるまち、四日市」を創ろうと、こういう大きな目標のもとに、「安心」「魅力・元気」「絆」この3つのキーワードを中心に、その政策の方向性に沿った具体的な政策や施策を実行していくことになります。大変長期の計画ですので、新しい世の中の動きに対応しながら、的確な政策、そして効果のある施策を実行していきたいと思っております。
 そこで、私は、これから具体的にこの総合計画に掲げた文言が掛け声倒れに終わらないように、本当の意味で元気のある、そして安心して暮らせる、そんな四日市のまちにするために、具体的な政策、施策を是非皆さんから提案をしていただきたいと思っております。皆さんが今所属している部署、どこの部署でも関係なく、市政全般にわたって、それこそ、市長や副市長の立場になったつもりで、是非皆さんの斬新なアイデア、政策の提案をお願いしたいと思っております。
 例えば、ひとつ例を挙げますと、四日市市は産業都市ということでありますけれども、観光という分野については、あまり力を入れてこなかったんではないかなという気がしております。しかし、これからの時代、観光というのは単に集客と交流を図って、賑わいを創出して、そして経済的な波及効果をもたらすというだけの機能ではありません。もっと言うならば、やはりシティセールス、シティプロモーション、あるいは都市イメージの向上、そういった面でも大変大きな効果のあるものです。
 四日市は、残念ながらまだまだ公害というイメージが色濃く残っている、この現状を見ますと、やはりイメージを転換していくためには、この観光を通じてイメージ転換を図っていく戦略が、どうしても必要になってくると考えております。
 昨年は、7月から商工会議所や観光協会の皆さんに協力をしていただき、いわゆるコンビナートの夜景クルーズが大変な好評を博したところであります。こうした地域の資源、あるいは文化財、これから整備が始まる久留倍官衙遺跡も新しい四日市の魅力だと思います。
 そういう文化財、また、最近でいうと四日市とんてきというような食べ物、こういった四日市の魅力、あるいは新しい魅力をどんどんと市外へ発信して、もちろん市民の皆さんにも情報発信をしながら、今年は観光戦略元年の年にしたいなという気持ちでおります。そのためには、効果的な広報戦略、広報機能のバージョンアップが必要になってきます。そういう意味でも、是非皆さんのアイデアを、あるいは知恵を貸していただきたいと思っております。
 もちろん、今は観光についての話をしましたが、是非市政全般にわたって、様々な分野の政策や施策について、洗練して詰めてなくてもアイデアの段階でも結構ですので、提案を積極的にしていただきたい。そのため、政策提案システムのようなものを考えて、皆さんが少しでもその発想を提案しやすい環境づくりもしたいと思っています。
 もともと公務員というのは、与えられた仕事をこなすだけではなくて、やはりその時代に対応する政策立案能力があってこそはじめて、私は行政のプロだというふうに言えると思っております。
 そういう意味からも、皆さんの能力を最大限発揮していただいて、日常の業務を遺漏無く進めていただくのと同時に、四日市全体を見ながら、また、世の中の動きをみながら、こういうふうにやったら市民満足度が高まるのではないか、あるいは、限られた予算の中で、こういうふうに都市経営の視点、費用対効果の視点で政策を進めていけば全体最適が実現できるのではないか、そういった提案を、是非皆さんの知恵をしぼってお願いしたいと思います。
 ただ、こういった政策がいかにすばらしいものであっても、実際にそれを実現して成果をあげていくということは、並々ならないことだということを、皆さんは十分身に沁みてご存知であろうと思います。
 そういう意味では、例えば市民の皆さん、NPOの皆さん、企業の皆さんのご協力をいただいて協働、コラボレーションの形で物事をすすめていくのも必要ですし、その先頭に立って、四日市の職員の皆さんが率先垂範して、四日市の職員であることの自覚と責任、そして誇りをもって、一人ひとりの能力を最大限発揮していただくことが大事です。そして、その力と心をひとつにして、今の厳しい四日市市政の難局を乗り越えていただきたい。全力を持って、今年も皆さんが仕事に邁進していただくこと、そして、政策提案をしていただくことを改めてお願いを申し上げ、合わせて、今年一年の皆さんのご健勝とご活躍、ご精進をお祈り申し上げて、新年にあたっての私のご挨拶に代えさせていただきます。
 本年もどうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。



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